H×H | ナノ


▼ 計算された優しさも

「団長、あの子とゾルディックの長男は
特に問題なさそう。むしろ幸せそうよ。
ちょっと過保護すぎるくらいだけど」

「そうか」

はぁと溜息をつくパクノダを
チラリと見て部屋へ戻ろうとする

「あの子をどうしたいの?」

「アレは俺のだ。手放した覚えはない」

まだ何か言おうとする
パクノダを無視し部屋へ戻る


部屋に戻ると食事を食べ終えたアラタが
食器を片付けようと
ベットから降りようとしている所だった

「俺がもっていくから
アラタはベットにいろ。
まだ体は調子がよくないだろう」

「あ、ありがとう」

俺の申し出に少し驚いた顔をしたが
素直に従うことにしたらしい

「この部屋にはトイレも
浴室もついているから
好きに使うといい。
着替えはそこのクローゼットにある」

「え。着替え?」

「パクノダが用意してくれていた」

「そうなの?じゃあ後でお礼言わなきゃ」

「俺は食器を片付けてくるから
シャワーでも浴びたらいい」


食器を持ちリビングに行くと
フェイタンがソファーに座り
本を読んでいた

「アイツ起きたか」

こちらをチラリと見てすぐに
本に視線を戻した

「あぁ、フェイやりすぎだ」

「少し力加減間違えただけよ」

弱いのが悪いねと鼻で笑う

「まぁいい。パクは?」

「仮宿に帰る言うてたよ」

「そうか」

「あの女どうするつもりか?」

「今度の仕事に同行させる」

「使い物にならないよ。
役立たずなら殺していいか?」

「それはだめだ」

チッと舌打ちをし
部屋を出ていった

きっと仮宿に戻るのだろう


仕事に同行させ
アラタがどうでるか
考えるだけで
口角が上がる



部屋に戻ると
シャワーを浴びて
そのままベットで寝てしまったアラタがいた。

まだ濡れている髪をどかすと
そこには形のいい赤い唇

指でそっと唇をなぞる

「ん、」

久しぶりのアラタの感触、声に
ぞわぞわと体の毛が逆立つ

そのまま指を2本口の中に入れ
口内を触る

「んぅ」

苦しそうに歪む顔
その顔に下半身が熱を持つのがわかる

指を引き抜く

今はだめだと自分に言い聞かせ
そっとアラタの横に寝転んだ



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