H×H | ナノ


▼ 今すぐ終わればいいのに

目が覚めてもやはり
部屋には1人だけ。
この寂しさが
どれだけ自分がイルミに
依存しているかわかる。

携帯を見ると試験会場についたと
メールが入っていた。

頑張ってねと返事を送る

昨日寝るのが遅かったからか
目が覚めた時にはお昼を過ぎていた

遅めのランチでもしに行こうと
着替え軽く化粧をし
街に出る

昼間の街には
たくさんの人。
この人達は毎日のように
人が殺されたりしているのを
知らないのだろう。
裏の世界に慣れてきたあたしには
昼の世界はいささか眩しく感じる。

お店の窓から外をみて
そんな事を考える。

あたしの席に座る影が目の端に映る。
その人物は会いたくない人と
初めてみる人だった

「何してるんだ?」

「・・・クロロこそ」

「俺達は散歩だ」

チラリと初めましての人を見ると
全身黒ずくめで目つきの悪い小柄な男性。
誰が見ても一般人でないことがわかる

「旅団って暇なの?
なんでこの街にいるの。
シャルとフィンクスもいるし・・・」

「昨日シャルとフィンクスと
仕事したらしいな」

こちらの質問には答えず
自分が話したいことを話す
相変わらず自分勝手な人。

「あんなの仕事ってほどじゃない」

「俺の仕事も受けないか?」

「やだ」

「くく、即答だな」

あたしとクロロのやり取りを
睨みつけるように見ていた男が初めて口を開く

「コイツが団長がずと探してた女か?」

「そうだ」

「見た目はいいが弱いね。
口の聞き方ムカつくね
コイツ殺していいか」

「なっ・・・」

初対面の人間に言う台詞じゃないし
すごく腹が立つが
その言葉が冗談ではないことは
ピリピリと感じる殺気でわかる

「フェイ、やめろ。
アラタを傷つけるのは許さない。」

チッと舌打ちをし殺気をしまう

「すまないな。フェイタンは
少し短気な所があるんでな」

「・・・別に」

「イルミは今ハンター試験に行ってるんだろ?
その間だけでも俺のとこにこないか?
寂しいだろ?」

「嫌だってば。帰してくれないでしょ」

「しょうがないな。フェイ」

トンっと首の後ろに衝撃を感じ

「おい!アラタ!どうした?!」

クロロの心配そうな声が聞こえる

白々しい。自分がやらせたくせに。

そう言いたいが声を発する事もできずに
意識が途絶えた


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