S1-50 | ナノ


29
好きになるということ。目にするもの全てがわたしとあなたのために在るように思うこと
あと6000文字の人生
あなたを欲しがるこの気持ちはただの欲望です
慈しみは奪うもの

毒牙は受け入れるもの
第四快楽に絞め殺される
喉仏吸いたいね
マザーグースにあいされて
ポールダンスをするのは、奈落へ落ちる前戯というかんじがするから

そういった顔で見つめられたかったな、と思う
あなたの腕の中が優しいだなんて知らなければよかった
骨と自由
ジャンク・ヘル
何を思ってわたしはあなたに触れたのか


28
雲の糸は垂らさなくていい
血も肉も骨も残さなくていい
無口な化石
この世に時間が降る
都合のいいとこだけ食べて

砂糖水、砂糖菓子、ちゃんとした暴力
わたくしの骨格
私たちは古い動物
腹で飼いたいくらいかわいい
右目に眼帯、私から見て左目の眼帯

美に窒息
救ってあげる掬ってあげる巣食ってあげる
ファミリイ・レストラン
あなたが甘くて、骨まで砂糖漬けになったような気がするのだ
私の愛は時間の腐食を受けない

煉獄の花:劣化:飼育
私の影は長く伸びて、頭は海へと浸っていた
また爪を立てられた。褒められているのかも知れない
刹那的なカップル
高潔と蔓

海の似合わないひと
窓を開けて映画を見ていたらテレビの前を大きな虫が飛んだ
藤の巡る季節
ブラ紐に名残惜しげに肩を撫でられた気がした。
雷が鳴っている。嵐はもうすぐそこ


27
秘めやかな雰囲気がある。その雰囲気に従っている、という見方もできる
水と血だけでは癒せない
あなたの宇宙を教えて
「さようなら」「あいしてる」「ゆめみせないで」
好みと本性

妬ましいは愛撫
僕がほしいのは君の子宮だった、それだけだった筈だった
凍てついた春の日
落日ごっこ
箱庭で加虐を学びました

酩酊夜半
愛と捕食
恋に恋して恋になる手前が食べ頃よ
血で出逢った
寒い。痛い。辛い。愛してる

インスタント・チープ・メモリー
なまえなんてどいつもこいつもみんなみんなあたしの名を授かればよかった
二人で乱痴気したいぜ
わたしの秘密を奪ったひと、あなたの秘密をもらったわたし
春の轍は引かれない

口の中の金魚
ホット・アイス・ココア
愛よりも悪意の方が簡単
お風呂上がりの清潔な体で本を読むのが日課です
終わりが見えないね。それでいいんだけど


26
海に入ってわたしの脂が溶けたのならわたしは海の一部よ
海に薬指を浸したら、わたくしは海と結婚できますか
フジツボがわたしの肩にあったら、その分だけわたしを満たしてくれますか
海の隅にはいつも人が投げ捨てたゴミが浮かんでる。でもそこの部分から一番磯の匂いがする
海の向こうからずっと嬌声が聞こえてくる
血を一滴捧げますからわたくしと契約してくださいませ
どんなに海が広大でも一口で食べれてしまいそう
海の声は風が代弁してくれる
夜の海はどんな光でも浴びられる
海を愛するって、宝石を舐め合うことと似てる


25
尽くさせて。愛しているって実感させて
禁断の果実って諸説あるらしい。私はさくらんぼなんじゃないかと睨んでいる
あどけない鬱
あなたを愛してみたい・嘘
どういう時に地獄を感じる?女六人が解剖されて売られている時か?

サボテンが枯れていきそうな日々
いつかはやどしにきてください
煙草の燃料は近親相姦
もしも恋という言葉を知らなかったら、海には行かせないと言ってみたかった
ホット・コカイン

あたしの心臓をもぎとって渡そうとしたのに、受け取られない寂しさときたら
一生ものの秘密にする場合は誓約が必要。したいね
初恋のひとの鼻、唇、髪の長さを覚えている
あなたはあたしの本性であるらしい
終盤には拍手喝采がいい

あなたのせいで死んでみたい
処女なのでまだユニコーンが見えます
あなたと精神崩壊してみたい
お前もあたしも死んでほしいね
何を拭ったかわからないティッシュがある

あなたをバスルームに誘い込む。沈める準備は万端
私はオルタナティヴ・ロックでできている
毒牙で導いて
まぶたに点在してたほくろだけ覚えてる
二人だけで完結して、実在しないものになりましょう


24
あたし達の間に名前は要らなかったけれど、生殖器は必要でしたね
先生と先生の本当の名前。文字数がおなじね
一目で、あたし達の世界は完成したね
恋に至るまでは長く、ようやく心を通わせたのなら前触れなくに終わりましょう
生来、私は玩具でした

私たち、クリムトに描かれて眠るんですね……
生きているだけで罪ね
命・オルタナ
あたしのこと、いい気味だって笑って欲しいんです。ほかにはなんにもいらないから
迷子みたいに愛してるの

ねえ、先生。言い方が綺麗だったでしょ?
くちづけであたしは懐胎する
あたしをあなたの最初の女にして。ミトコンドリア・イヴにして
ゆるゆるとふしだらへ
あたしは、この一冊の本を愛しているの。四つん這いになって、背表紙を股の間に押し当てるの

夏は長く、冬が来るのは速くて、そして今度は冬が長くなる番
私ね、膝小僧にほくろがあるの。あなただけに教えてあげるから、他の人には秘密にして
恋はストックホルム 愛はパンドラ
恋の萌芽への仕掛けは充分
しょっぱいモラトリアム

私は蚕を産み、育て、繭となったときに標本に致しました
長くて精密で論理的なお話はお嫌いかしら?どうか苦手だと言わないでね
瞳の中、よく覗けば細胞のかたちをしている
歌詞を編む
本当は不確かなことだけ進行しつづけている


23
睫毛の本数は清潔の証足るか?
この後じつは菓子を作る
取るに足らない採血
ただの浮遊の雰囲気
それは無菌のまぐわいである

多数派、というのは私にとって余りにも甘美なのです
繭のざらめ
本当は欲しかったのです。あなたの電源コードを
パラドックス会いにきて
わたしの薬指には、わたしの結婚指輪と、夫の結婚指輪が嵌っています

愛を吐けよ(嘘を吐けよ)
人体、楽園、愛について
アダムとイヴ、いなくなっちゃった。林檎の代わりに何を生やしたい?
初恋はシフォンケーキのよう。クリーム添えね
黒いワンピース、ハートのボタン。そして呪文を唱えたら完璧

その欲望に内臓で肉体で応えている。応えたい、と思う
わたしも兄を愛撫したい。……ああ、してるか。この身体で
どうでもいい話なのだけど、「別れよっか」と言われてみたい
離れてくれない女について
覚えていません、愛していません

ねえ、あなたを愛す
襤褸でいいよ
清潔な床にシャインマスカットと無花果が転がっているけど
抱きしめる代わりに殴った
海が毛布の中のように暖かければよかった


22
欲しがってる振りをしていてあげる
わたしの幸福はあなたに教えられ、あなたが教え込む
海に食べられたいから海を見に来ました。丑三つ時
愛してるって言われると実はわたしはダイヤモンドを吐ける
きみは熱い鉄を飲んだ

一種の仄暗さ、一種の解放感に包まれる
僕達が天使ならこれはプラトニックラブだね
清楚欲望
あなたの中の悪魔を思い出している
その情景を見やる。あなたは湯船に水を貯めていた

言葉があるのは分かりやすくする為でしょ?
ストロベリー・オムニバス
あなたの言葉を詩のように思い出す
マリッジブルーとはどんなものかしら
傷付けられた蕾

あなたはわたしのベランダで
深い信仰は窮屈ね
あなたからは致死性のかおりがする
恋こそがわたしの理性を剥ぎ取り異形にする
初恋のお話をするとき、いつも口を噤んでしまう。だってわたしの初恋は太陽の塔だから

わたしには、愛してほしいひとがいます
ベッドシーツに染みついた悪夢
柘榴の季節に私は産まれない
今は薄闇の時間 欲しいものが手にはいった時
わたしの頬を撫でる、羽をうえつけたひとよ


21
鏡に映るわたしの羽、不自然なくらい白いよ
葡萄の実を啄むようにくちづけられる
あなたを食べてしまいたかった。まだ温かいうちに
あなたの人工的な繭から再度産み出されたわたしは白かった
墓参りはしないわたしのお友達

さっきまで海を見つめていた眼差しをこちらに向けた
部屋に入って、あまいにおいがしていると思ったらやはりあなたが泣いていた
きみの子を産んだ
のぼせた脂肪に触れてみたくなる。ああ、無言の湯気
ちゃんと孤独も愛も感じている

自分勝手で劇的
天国には窓がない
テヌートでもう終わりましょう
貧しい実だけの、自作の庭
いるかのような肢体

愛と女体、裸子
自分以外との行為には須く距離が存在する。でもそれに目を瞑らなければなにも始まらない
学生時代の帰りの電車はいつも空腹を抱えている時間でした
一人の部屋でミイラ化するまで眠りたい
なまあたたかい感情

わたしの羽毛のような愛。口のなかが乾きそうね
身体と頭が使えなくて目だけが覚めているとき、現実を見ている気がする
現実などない。あるのは私の世界による私の目から見えたものだけ
感情は、おいしいとこだけを吸ったらいつか萎む。だから、あなたとは幸せになりたくない
理由もなくなにかを好きなとき、前世を信じてみたくなる


20
望んで、おねがいよ
黒いめ 黒いつめ 黒いはね、あなた
やくそく破ったらおこってくれる?
あなたにみつめられたいからあさは眠ったふりをする
うんめいみたいに笑っていてほしいなあ
悪意 とてもおおきなにもじ
やくそくの果たせないくすりゆびはもらうね
きみがしんだらくすりゆび頂戴
このひかりに眼をならさなければ
墓石にくちづけ あなたがねむる
原典におちよう
やさしいきもちのまま、手からすべりおちていく
さみしさがわたしの、邪魔をする でもわすれたくはない
くちべにの色はおぼえているんだけどなあ
わたしに肩があったらあなたはあいしてくれましたか
いつかわたしは真水になるさ すてきなはなしさ、きっと
きみのあいがわたしを縫いとめる
それがきみならわたしは哀する
むかしだったらため息もつけた
きみに触れられるまえに


19
あたしの少女のとこだけ見てて。他にはなんにもいらないの
わたしの掠れた歯茎のぶぶんだけを舌でなぞるお相手のひと
一人さみ、しく巨峰を啄む夜に
海とジムノペディ
果ての楽園まで駆けてもいい

ああ、声帯をゆるめたいのに
夏生まれのあの人の体温はじつは夏よりも冷たい
サメならばよかった。何をしてものろい私は、きっと兄弟に食われていたでしょう
もうすぐ閉園の時間よ。檻のところまで来て
オフィーリアみたいに絶命させて

私の部屋で一番先に目覚めるのは、観葉植物である
営巣に閉じ込められたい
好きな人にはフルネームで呼ばれたい
もう二度と会えないから最後にくだらない約束しない?
足首の影

あの人を追えない季節ばかり
嵐の前の静けさみたい。わたし達もう終わるのね
汗みどろになってもいいよ
妹みたいに愛でてよ
あたしが嘔吐して丸まった背中を愛する女

実の詰まった瞼
肉付きのいい唇
卵の薄皮と罅
睫毛舐めさせて
闇の中でなら無防備でいてあげる


18
発情愛
あなたのために涙が流れるなんて、勝手よね
初恋の熱に浮かされているだけ
甲羅みたいな目蓋を撫でる
ゼラチンの指、手首、爪、踝

おそろし魂の砕き方
ぬるい暮らし
愛は崩れ易い足場
電気のない場所でなら会えるのに
そのまばたきの一瞬になりたいのに

いつだって真新しいわたしを見ていてよ
体温よりもつめたいなみだ
葡萄の実みたいに弾ける
微弱で脆弱な性
愛を牛乳でかさ増し

胡瓜を頬張ると口の中があおくさい
私の母である聖母マリアの生写真をいれたロケットペンダント
下着の味を吸った体液
私はお前を求めないけど、お前から求められるのは気持ちいい
移りゆく哲学

白木蓮の終わる季節
貝殻から海の音がすればようやくわたしは故郷に帰れる
私のためにその柳眉を歪めてくれ
女には愛撫が必要。男には射精が必要。それを無視するような男だった。
思わず/反射的に


17
口内の夜中
ひとくちの地獄
ひとさじの愛撫
月。もしも、手のひらで受け止められるとしたら、くちづけを落としてみたいですか
あなたになら許されなくていい

眩う
今日もきみの薄い膜越しから世界が見れて完璧だった
難解なものはうつくしい
愛で消滅した
爪痕を守って

あたしの思想が好きだと云って
生を咀嚼しろ
きみの爪のパールが光っている
私の多分、獣くさいかおり
胸の内で温めてておいた卵を割ってしまった

優しくて甘い手をしている
あともう少しで砂丘にわたし達がいるのよ。信じられないね。夢みたいね
君の心臓が砕けるとき、きっと世界で一番美しい音がしたんだろう
個性を黙殺される制服の下の十人十色の肉体、知りたくなあい?見せてあげるよ…
純真無垢のままでいたかったからアダムとイヴのままでよかった

部屋はいつも生乾きのにおいがしてる
便器の味を覚えた
恋も愛も駆使して盲目にさせて
分からない言語の歌がすき。何も知らないから
帰したくもないし愛したくもない


16
愛してるのよ恍惚さえも
あなたの魂をわたしの胎内に隠してあげる
少女ロボットに断末魔はない
全部失くしちゃいたい。深夜だから
冷たい血を覚えられない

魔物がわたしに口付けをする
覚えたての色香
あなたを愛してるよ心中を
深海の瞳は彷徨う
傘にひとひら

感情であなたを見つめてる
生まれ変わったら人間だよって言ったあなたは芋虫だった。そして今は蛹
苛烈な瞳。だけど薄く、強度の氷のような脆さの残る瞳。この人の前では死にたくないなと思った
「今日も君はうつくしかったね」人を殺めなかった日に言われる言葉
皮肉の春

そう、猫。猫ならば身篭っても妊婦とは呼ばれまい
ブラックチェリーのケーキ、かつてあの人からもらったリップクリームと同じ味がする
心が二つ三つあるなら食べちゃいたいのに
炎宿すあなたはわたしの体温を熱いという
エアーポッズを分け与えて頭と頭で寄り添いたい

私はどこに行けるの。どこに行けないの
私の唇に触れる相手が欲しい
骨髄まで考えてあげる
肉欲生まれの愛
内緒生まれの恋


15
アリス、わたしを知って
心が二人を分かつまで
お互いの肉を分かち合った秘密よ
全ての機能を奪ったあなたに片方の靴は履かせてあげない
欲しい、と思ったものはその欲しい相手にしか受け取れないと満たされない発動しない魔法

私の世界を美化してくれた人
知能と愛
約束よ、と囁いた声が忘れられない
模倣のユーフォリア
残りの夢を見るかのような人生

血は一人でに泳ぐ
最初はわたしが支配したから、今度はあなたがわたしを支配する番
お前を殺して寂しい夜を過ごすのも悪くない
あなたと煮崩れたい
もしも会えなくなったら、あなたの夢を毎晩見たい
私は彼女の乳房を耳で感じる

音楽と咀嚼
女王蜂の腰
いつかあなたって私の唇を噛み、歯を歯で抜いた後に、舌を齧り取りそう
脈の通っているくるぶしに唇を寄せる
その炎で髪を撫でられてみたいと思うのだ。私は

冬のひとでしたあなたは 何を望んでも
臍の上に抱いて眠る
死因はきみの子宮がいいね
賢しらに笑っていてくれ
どうして季節って四つしかないんだろうね


14
すき、だいすき、あいしてる。どんどん文字数が増えていくね
蛹のまま飛びたつ、あの山は超えられるはず
兎のように皮を剥がれてぐつぐつ煮込まれて食べられたい
死は平等であるくせして天国も地獄も存在する
「美しい」その言葉を言えないから唇を舐める

毒入りスープだって分かっても銀の食器で食べないから安心して
泣いたよ、熱かったの
美しいな。幻かな
祈りは一人でするもの
そう、根源的な愛がほしいの

房総半島でなら私を銃弾で撃ち抜いてもいいよ
愛の究極は飼い殺しだよ
歯列に残ったさんまの味噌漬けを舐め取りながらあなたを見送る
私の自慰は電気代がかかる
随分と不毛なことをしてきた。いつか姉は男のものになるというのに

昭和五十五年に発行された小説の、意思、というかすれた文字をなぞる
誑し込む、誑かす、嗾す、娶る、拐かす
失戀が、わたくしに自我を与えた
金ぴかの朝の浴室
自らの恋慕に焼き焦がされていく

あなたと恋人になってからというもの、わたしという人間はこのように人を愛するのだと知った
例えお前が白痴であろうと私はお前をぶったりしないよ
どうして偉人の名前にはあんなにも特別な響きがあるのだろう
水槽のあおさで
モルヒネの愛撫


13
肋骨は優しくわたしを抱きとめる
裸子のからだ
いつかスーパーで買った野菜や果物の種を庭に植えてみたい。愛情深く育ててみたい。
爪に潜む逕庭
君の髪に舌を挿れる

禁煙で浮いた金を入浴剤に充てる
貝みたいな自我を引き剥がしてみたい
わたくしの出生届を出したとき、この男はどんな気持ちだったのだろう。今はわたくしの夫
分厚いグレープフルーツの皮にくるまれていたい
牡蠣を噛まずに呑み込んでみたい

塩素剤をくちうつしで飲ませあう貯水槽
植物園はいつもバナナのにおいの気がしてる、熱帯雨林に迷い込んだような
桃の皮を包丁の背で撫でる真夜中二時半
性愛をするときはあなたが兄であることを忘れる
メトロで地底湖に行ってしまおう

さみしい皮膚の乾いた垢
生乾きのシャツと花火とタバコ
シーツにくるまれば独裁国家、ディストピア
飼っている植物に水をやるときはすべての時間が止まっている
ルージュも引いたことない処女くさい唇
いつか死体になる体温

性行為と油
彼が愛したわたしの背中のにきび
きみの生殖機能に恋してる
心臓から遠い器官でときめかせて
彼の言葉に真実はあったのだろうか。桜が水面に落ち続けている


12
あなたからは腐った桃のにおいがする
処女は鋼鉄のにおいがする
瞼の筋肉痛
桜は耳朶のように柔らかい
エラがいやらしい動きをしながら

あなたとわたし、見た景色は同じでも感じ方は違う。寂しい。一体化してしまいたい
嵐に夢中なの
麝香が唱えてる
耳を食んだから知っている。彼女の柔さを
胸の内で感じさせて

あなたの甘言ばかりを信じているのです
爪ほどもない脳みそで惑って逃げて叫んでみせて
きみはうつくしい牙を向ける。懐柔されたようなふりがお上手。食べてもいいよ
植物の匂ひ 植物の体臭
本当のくちづけは額だけに

食道で液化するあなたと買ったおそろいのソフトクリーム
足の裏が覚えているよ
名前の一過性のこと
彼岸花の生のなさ
哲学が欲しそうなあの子

夜行性のいのち
脚を広げて見せてあげるわ。あたしの一番か弱いところ
わたしのモンテスキュー
出会いは鹵獲
生化学のエデン


11
吐息から嘯いている
自我の薄さを表す小さな口
奪っても奪っても取り尽くした気がしない
口元だけの微笑み
優れたものには必ず陰の時間が存在する

あなたはおそろしい あなたはいとしい
永遠を欲すれば始まるよ
ふたりでみれるゆめ
聖女としては死にたくないのです
唇の瘡蓋に噛みついて

いっそあなたから千本の針を与えらたい
私の晒した首に牙を立てる覚悟はあるか
瞳の中で面影が揺れている
私とこの人には同じ数だけの首の骨が埋め込まれている
引火する心

死化粧をなぞる
魚雷のような足
少女は白くてうつくしいなにか
心中通りに
肩の骨のような海

永い骨
優しい隔たり
夢の中で天使になった私はあなたがコンフレークをぼんやりと食べてるのを眺めてた
顔とからだ
背徳の背中


10
くちびるから踵へ
海の青で幸せになってね
美しい声を編み出すその喉を喰い千切ったら、どうなるんだろう
戯れなんかにしたらいやあよ
あなたの瞳の中で眠った。どんな世界だったか教えてあげようか

ダイヤを散りばめたようなあなたの微笑んだ時の瞳
十字架を隔ててキスしましょう
迎えに行くから会いに行かせて
エーゲ海でオレンジを搾って待っているわ
美味しい文学

まだ愛が綺麗
シナプスほどけろ
両の眼(まなこ)は行方知れず
もしもあなたを愛したらわたしはきっと滅ぶ
さよならが言えたのなら完璧になる

あなたが美しくて本当は目尻を濡らしていたと言ったら、笑いますか
彼だけが私をミューズにしてくれる
あなたの美しさにこっそり眩暈を起こす
魔性の愛よ
きみの裸の愛し方

叶わない楽園、冷たい鍵穴
ドラマチックメロウ
因果にまみれろ
海の波に乗って抱き合う恋人の死骸
くちびるに鋭い痛みが走ったら駆け抜ける


09
わたしの心臓の権限はあなたのもの
足の指より逃げ出せる踵が欲しかった
石榴の実が割れたとき、わたしの爪が伸びた
きみの口の中が白いことをなんとなく可愛いことだと思う
四つん這いになれればしあわせだった

砂漠にはあなたと凍えそうな風と夜空がある
私の背後には恐ろしい死神がいる。いつか私の運命になることよ
黒いワンピース、黒い海。大事なことは口にしない
夜になれば影が浮かび上がり、本性を剥き出しにする
あなたがわたしの腹に頭を乗せる。わたしはあなたの頭に手を置いて慰める。真昼の出来事。

あなたを愛したら溶けてしまった あなたが違う生き物だったなんて
きみの瞳の中に真相を隠してる
運命の先にいつもあなたがいるのよ、どうして
さあ来て、さあ来て、あとはあなたの口にこの毒一滴を垂らすだけ
あなたを好きなまま死んだからあなたを忘れることは許されない

ただの電脳的快楽だよ
甘い繭
暁に祈っては意味がなかった
ダチュラと偶像
眩しい泡立つ海、あなたの麦わら帽子が落とす影

それでも、あなたはわたしの愛おしい獣
義母のワンピースを着せられ、私は愛される
春はあたためることが苦手みたい
俺のファムファータルだと自覚のない女
瞼に残るだなんて嘘だわ


08
あなたを想ってパイを作っては完食する
いつかあなたが私の名前を殺してくれるまで
好きよ、───。あなたに世界を変える力なんて無いけれど
蜘蛛の産道を通る
リコーダー、三半規管、愛撫

ピーコックタウンが燃えてる
冬に生まれたわたしは羽化する方法を知らないまま
あなたを愛して鍵を失くしてしまった
首筋にはまだあなたのにおい
冷凍庫に私の希死念慮がある

ぼんやりとあなたを思い出しては目尻を濡らす
線香のにおいで義父を思い出す
胸の上を透き通る
自分のあたたかさはどこへ行ったって分からない
アルテーミスになりたかった

無音の海
魔女の庭にはきみが棲んでいる
恋慕だとは言い切れない征服
心臓さえあればわたしはわたしでいられる?
神話にならなかった場所がある

成れの果てのつよいひとよ
楽園って言葉がずっと頭にあるの
壊れるなら私の掌の上で、視界の中で。
不可解に恋
あなたのサロメになってあげる


07
下睫毛が受け取る涙
アポトーシス、射抜いて
ユーフォリアにはアーモンドグリーンの色がするね
髪も一緒に揺れて美しいね
頭が痛くなり始めてからやっと眠れる
摂氏噂噺

所詮は遺伝子のコピーを受け取ったタンパク質にしか過ぎないのにね、私たち
いつか全てについて思い出せなくなる
掃いて捨てるほどある理想
恋に没したい
わたしだけ半永久 きみは有限

きみの名など不要 私は必ずきみを手に入れる
XXX 純情が笑ってる
処女絶頂
光が嗤ってる
雷(いかずち)の花

水銀の血潮
愛がたなびく
サイケデリック猛獣
あなたはこの世で最も長い奇跡よ 誰も救えはしないわ
互いが互いの色彩を望み、墜落する
他人の錠剤眺めてる

パニエとチューリップ、よく似合ってる
暴くなら制服からよ
なんにもできないけど、死んだらあなたの遺骨を生むくらいはできるよ
天文学的数字を(叶え/数え)ながらきみと宇宙で遊んでる
いつもあなたは痛みを気付く前に摘み取ってくれた


06
味わいの過去
きみへの想いで花吐き病になったらい甘んじて窒息死してやるね
きみとは火中のなかで
生まれ落とされたところでどうせ生き残れない
今この瞬間を二時間くらいの映画にするなら何分くらいなんだろうね

素敵な海ね、溺れちゃいたい
わたしの泪、あなたの瞳に落としてもいいか
落命は不要 祈りも不要 哲学でさえ不要 味わえ
やっと私の思いにくちづけできるわ
約束はいつも足先と尾で

あなたの吐息が私の肺を濡らす、熱帯夜
まばたき、まつげの影、あなたの産毛
しなないで。いつまでもわたしをほうようしていて
きみの光線はわたしのためには光らない
あなたがすきよ、かみさま。いつしか崇拝じゃなくなっちゃった

きみがいなくなったら、わたしきみとの思い出の中で生きてやるから
魚のほうが派手
私が嵐になってあげる。あなたはただ呑み込まれればいい
そのままでいてね。あいせなくなるから
尻を触られながらお腹空いたりなどしている

鏡とか窓に映り込むわたし、本当にあなたと血を分けた存在なのかと思う
互いの存在を夢の中だけで確認して証明愛
それが耳に届くと一瞬だけ涙が溢れそうなほどの激情が胸を掻き毟る
太陽に照らされて干からびてもいいと思えるような恋(罪)だったの
うん。ずっと傍に居たい。あなたが居なくても生きていけるだなんて知りたくもない


05
爪が剥がれるような気持ち
一緒に行った丘の花畑。お前が口にしなくとも、瞳が一緒に死んでくれるかと言っていた
、なんだったっけな。
花なら良かった。あなたが飽きる前に朽ちるでしょ
あなたの尾がわたしを包んで深い底へ連れて行こうとするからぜんぶもう、ままならないね

私をコンクリートの下、さらに6フィート下に埋めてね
悪魔とセックスしたわたしは地獄行き
近未来SFを書けずに死ぬ
電気のつかないバスルームは美しい音楽を聞くのに最適
さよなら四文字、少女のにおい

君と離れたら空気が美味しくて悲しくなった
なんだか今の私たちのアングル、雰囲気、情景、音響、映画みたいじゃない?
魔女だったのか魔女にされてしまったのか
知らない血が流れてる
さようなら、期待されるような命じゃない

宝石の熱
幻覚の中で目覚めるのはこの世で一番の不幸
瘡蓋だらけの心臓
風はそよぎ、大地は息をし、雲は流れ、海は揺らめく
1264年に出会えたら良かったのにね

安堵ばかりしていて辛い
コンクリートに横たわる人魚
ラララ冠よ
マスカレードジャム
プラトニックラブの結末


04
ミョルニルで殺してね
まじないのキス
嘘だからどうか暴いて
セックスとモルヒネとペルソナ
エチュードに抱かれて眠る

箱庭で強奪を学びました
ボディーソープにときめいて
どうせそこに心臓は無いのだし
セピアブルーに射抜かれる
ソラリスの無価値

ラブシェルターで会いましょう
いつか春の轍を踏もう
微笑みは秘めておくもの
少女は麝香を漂わせるもの
ありったけの宝石を身に纏って帰らぬ人となりたい

素足のバニーガール
この愛は化学(死体遺棄)で叶える
似た者同士の春
もうわたしは終わりをご所望なのよ、ダーリン
回転木馬が私を殺す時

君の黙秘は愛おしい
生まれた理由を乞うくらい貴方が好き
私たちは選択することができない
わたしはあなたに、あなたに村を焼かれたのです
過去の太陽を浴びました


03
冬の燃え滓を纏う
愛おしさにもならない
優しい国ができたら一番にあなたを迎えるからね
もうこの季節も怖くないね
太陽を蹴り砕いてほしい、私の名前を呼ぶように

泣いているのなら舐め取ってあげる
どうせならわたしはあなたのしあわせを詠える人魚になりたかった
切り取ってあたしが食べてあげる
花を吐くこともできません

愛とはしがみつくこと
内緒話するみたいにしてね?
きっと細胞もあなたのことが大好きなんだ

なあ、人生。私を自殺させたいんだろ
きみはあたしが調教したパブロフの犬
きみのために銀の庭を育てるので
あなたの指先の熱に本当は愛が灯っているのではないかと勘違いしてしまうの
痛みが虫のように湧く

いっつも薄皮みたいな気持ちしか抱けない
祈ったらどうにかならいかな
エニグマ・マグラ
死ぬほど美しいから大丈夫だよ
嫌がってるみたいな歌声


02
色づいていくはずの素足
誰も来ない部屋にずっと花を飾っている
わたしはサロメあなたのしもべ

心から私を信じなさい
私が本当に欲しいものは、支配と、それによる愛
私のトルソー
愛も毒も流れない
プルトニウムを一緒に密造したい

例えば私はあなたを愛するために細胞を作り替える
悲しいくらい繃帯がなくなっちゃった
白鯨に食べられたい
ふしだらなふしあわせ
さよならを込めて海へ連れていってください

私を化け物と呼んでいいのは知っていいのは貴女だけ
蝶よ聖女の振りして破滅させておくれ
おろしたてのいのち
やわらかくて、するどい
その激情が私を救った

そうして私の初潮は私だけのものじゃなくなった
向こう側のわたしたち
お腹が空いたら愛してあげる
さざめきごと
どうかふしあわせで


01
運命のめざめ
産み出したならあとは劣化するだけって暴力的な言葉思いついちゃったなぁ
幸福で穢れてしまうわ
尊い地獄
きっと奪い合いこそが愛よ

もうきっとさよならがすぐそこだけど見ないふりしよう
罰のない罪
さよなら母胎、またきて産道
生爪の成形
生理痛を愛しましょうキャンペーン

言葉は悪いけど地獄に落ちて
スノードームの中で白骨化
わたしの盲信
きみのフェティシズムに適うならわたしを愛して

あなたのことが好きだからずっと誤魔化していてください
濡れる舌の先
いつか名前がつくのかも知れない
要はかみさまなんていらないの

わたしと星を巡ってからころしてください
きみと生きるのは怖くなかったはずなのに
冬、あなたと感じた白銀について
きみの輪郭を啜って


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