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鼓動


「夏目くんの手ってひんやりと冷たくて気持ちが良いね」

川辺で名字といろんな話をしていると、突然俺の手を握りそんな事を言いだした。

「私ね、年中手が温かいんだ」

触れる彼女の手は確かに温かい。


「よく言うじゃない?手が温かい人は心が冷たくって、手が冷たい人は心が温かいって」

だから夏目くんが羨ましいと、はにかむ彼女。

「でも俺は名字は温かい心の持ち主だと思うよ」

彼女は一瞬大きく目を開き、それから照れ臭そうに笑った。

「やっぱり、夏目くんて温かいね」


ときめく鼓動
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