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吐息


「なまえ先輩、それ持ちますわ」

「ありがとう財前くん」

「なまえこれやるわ!」

「ありがとう謙也」

「なまえちゅわ…「あのさ、今日エイプリルフールやったっけ?何か今日の皆気持ち悪い」

小春の言葉を遮って皆に聞く。一応、守備態勢に入りながら。

「何言うてんねん!なまえの誕生日やんか!」

金ちゃんがニコニコした笑顔でそう言った。
ん?……今日私の誕生…。

「あ゛ーー!本間や!忘れとったわ!」

すっかり忘れてた。今日は私の15歳の誕生日だという事を。
そんな私のリアクションに皆は大きくため息をつくと、糸が切れたように笑いだした。勿論私も。

「自分の誕生日忘れるとかアホっちゅー話やで」

「せやな!でもまあ兎に角」

蔵ノ介を合図に、

[[[誕生日おめでとう]]]

部室に祝いの言葉とクラッカーが鳴り響いた。

吐息と笑い声
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