一万ヒット | ナノ

微糖


「ハル、よくそんな苦いもの飲めるね」

温かい紅茶の入ったマグカップを両手で包みながら、コーヒーを飲むハルを見つめる。

「普通だろ」

「無理!いくら砂糖入れても中々甘くならないやつは嫌い!」

「ガキだな」

ハルの言葉に、むっときながら残りの紅茶を一気に飲み干す。そして、飲み干した空のマグカップをぷらぷらさせながら、

「ハルはさ…、紅茶みたいに甘くなる?」

と聞いてみた。
自分で言ってて意味が解らない。恥ずかしさで微かに頬が熱くなった。

そんな私を見たハルは、一瞬目を見開いたが、さーなと口角を上げて笑い苦いコーヒーを優雅に口に運んだ。

「You are pretty in fools in fools.」

「え、何て?ゆーあー…何?」

無糖時々微糖

(お前は馬鹿で阿呆で可愛いよ)
prev / next
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -