夢うつつ | ナノ

将来の夢は?

 ぷつん。


私の頭がショートした。
いや、だって目の前の光景に頭がついて行かないんだもの。ただ、金魚のように口がパクパクとしか動かない。漸く声が出たと思ったら、

「な、なんじゃこりゃぁぁあ!!」

おっさんぽい声が出た。(活きのいいピチピチの女子高生が出せる声じゃないよ、コレ)



…私が思うに事の発端は、保健室で寝た事だと思う。

基本運動は好きだが、持久走だけは嫌いな私は、生理痛だなんだと称して体育の授業をサボった。勿論行く宛は保健室しかない。保健室に向かった私は、先生に許可を貰い少し固いシーツの上に寝そべった。そこまでは良かった。だけど、保健室というものは良くできているもんだ。直ぐに睡魔に襲われた。私は睡魔に誘われるように瞼を閉じ、眠りに落ちた。



耳障りな喧騒に目を覚ますと、そこは清潔な保健室じゃなく、どこかのビルの屋上だった。私は、まずそこで頬の肉を摘まむ。痛い。イコール夢じゃない。そして次に空を見上げた。そこには現実の空では見た事のない飛行物体が空を飛んでいた。そう“現実”では。
私は、その飛行物体を現実の空では見た事はないが、別の所で見た事がある。私は、ゴクリと生唾を飲み込み、例の建物が建っているであろう方向に目を向けた。そして頭がショートした。


そう。立っていたのだ。例の建物が。漫画やアニメでしか見られなかった――――あのターミナルが。


私は、もう一度頬の肉を摘まんだ。痛かった。


「うお…っしゃああああ!!夢が叶ったァァ!!」


嬉しすぎて、涙が溢れた。だって叶うはずもない夢が叶ったんだもの!



Q、将来の夢は?

A、銀魂の世界にトリップ!

prev / next

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -