これの続き
2時間以上かけてじっくりと慣らされた私の体力はほとんどなくなり、ぐったりしていた。 初めてだから、痛くないように慣らしてるんだぞ。 そう言っていた彼も、最後の方はただ楽しんでいただけなのではなかったか。頑張れ、と応援されながら、覚えているだけで5回はイかされたのだから。 それなのに彼は一度も達していないなんて、我慢強いにも程がある。意外だ。
「そろそろいいかい?」 「…たぶん、……え?」
よいしょ、と彼に馬乗りになるようにさせられ、スラックスを指差して微笑まれた。 まさか彼は、これを寛げて繋がれと、そう言うおつもりなのだろうか。ハードルが高すぎる。初めてなのに。何度も言おう、初めてなのに。 無理だという意味を込めて首を振ってみても、折れてくれない。
「俺も手伝うから、なまえのペースでやってみようじゃないか!」 「…あー…うん……」
できることなら、その思いやり精神を、もっと違うところで発揮して欲しかった。 観念して、まずはジッパーを下ろし、スラックスを寛げることに成功。さらに、トランクスも下ろすことにも成功した。が、問題は、ここからなのだ。
「…………」
でかい。どう頑張っても入りそうにない大きさだ。四苦八苦しながらコンドームをかぶせて握ってみる。やっぱりでかい。 スカートを捲って視線を送ると、少し質量が増した、気がした。
「…っ」
怖いけど、怖くて仕方ないけど、平静を装ってゆっくりと腰を下ろす。ちょん、先端が秘部に触れ、そのまま体重をかければ痛みと共に徐々に入ってくるそれに体が強張った。
「っつ、ぅ…!」 「大丈夫かい?痛いなら、無理しなくても…」 「くぅ、っん…は、あ…っ」
彼の言葉に対して首を横に振ることで返事をして、下半身の圧迫感と戦いながらそれを受け入れる。裂けはしなかったけれど、すごく苦しい。
「っ、くる、し…!」 「なまえ、息吐いて、力抜いて」 「は、ぁっ…ある、ふれっど」
仕方ないなあ。 苦笑した彼が器用に位置を入れ替えて、私の脚を開かせる。私に勇気がなかっただけだったのか、意外にもすんなりと全部入ったそれに内心驚きながら、彼に手を伸ばす。不思議そうな表情がこちらを見た。
「…誕生日、おめでと、っ!」 「ああ、もう、何だよ君!」
痛みを感じさせないようにゆっくり動いていた彼が、急に奥まで突いてくる。同時に突起を弄くられて、背筋を甘い痺れが駆け抜けた。
「あっ、あっ…」 「ずいぶん締まる、ね」
この分だと、またすぐイくのかな? 膝を持たれて、がつがつと突き込まれる。気持ちいいのか悪いのか、よくわからない感覚に支配されて、目を瞑る。
「あ、っあ、…ぁッ…!!!」 「っ…あぶ、な…」
耐えたらしい彼が、顔中にキスを落としてくれる。体力は限りなく空っぽに近いけれど、愛しい恋人の誕生日なのだから、できる限りのことをしようと、恥を忍んで甘く甘く囁いた。
─いけるとこまで─
(いこうよ、一緒に) (明日、大丈夫なのかい?) (いいよ、もう遅いから今日は泊まることにした)
2011.07.13
米誕裏。いつまで書いてんだよばかあ!って思ってぶったぎった。
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