※ふたなりもどき注意!
いつか自分の体がこんなことになると、誰が予測できただろうか。 ほんのちょっと酒が入った友人が作ったスコーンを、ほんのちょっと馬鹿にした(正確には、作り方のアドバイスをしたのだけど)私は、謎の掛け声と可愛らしいステッキによって魔法をかけられてしまった。 子供の姿になってしまう、と聞いていたけれど、ぱっと見ただけでは何も異常がなかったので、そのまま恋人の家に足を運び、なんやかんやで現在ベッドの上にいるわけなのです、が。
「なんでこんなものが…」 「お兄さんもびっくりだよ」
互いの視線は、私の下半身…と、いうか、ダイレクトに私の股間に注がれていた。なんと信じられないことに、そこには男性にしかないはずのそれがあって。 何度も体を重ねた関係ではあるけれど、当然、こうなったのは初めてで。 狼狽える私に、フランシスがふんわりと笑った。 そして、忌むべき男の呪文によって突如現れたそれを握る。
「ひぁんっ!」
ダイレクトにくる快感に、自分でもびっくりするくらいの大きな声が出て。 それを聞いたフランシスが、へぇ、と目を細めて笑った。
「あいつも面白いことやってくれるね」 「な、に…っ?」 「クリトリスあるでしょ?それの神経の密度を変えないでこの大きさにしたってこと。つまりこれは、俺ら男のとは違って、神経の塊なんだよ」
わかるかな? ちっともわからない。神経の数が違うって、どういうことだろう。 考えを巡らせようとしていると、チェストからローションを取り出したフランシスが、ローションを手に取って塗りつけてくる。 ぬちゃ、ねばついた音に眉をひそめた次の瞬間、びりびりとした快感が身体中に広がった。
「あっ、ああぁあ!!それ、やだぁっ…!」 「それってどれ?ちゃんと言ってくれないと、何を止めればいいかわからないな」
優しい声があまりにも残酷なことを言いながら激しくそれを上下に擦って、頭の中がぐちゃぐちゃになる。 あまりにも気持ちよすぎる。さっきから張りっぱなしの足がつりそうだ。
「あっ、あ、ふぁ、んっ!…も、いっちゃ…っいく、ふらん、いっちゃぅ、っぁぁあああぁあ!!!」
フランシスの腕を掴んで、強すぎる絶頂を迎える。 神経の塊であるそれから精液が出ることはなかったが、未だに勃起しているところを見ると、まだイけ、ということなのだろうか。どういう魔法をかけたんだあの変態眉毛。 短く呼吸をしながらフランシスを見る。欲情しきった青い目が私と勃起したそれを見て、止めていた手を急激に動かし始めた。
「や、あぁああ!あ、また…っああん!ふらん、らめ、いっちゃうからぁ…っ」 「イけよ」 「ひッ、ん、いくっ、あん、あっんぁぁあぁあああッ!!!」
掠れた声が耳に入ったと同時、爪を立てられて、一気に駆け昇ってしまう。 絶頂後特有の浮遊感に包まれながら、フランシスにもたれかかる。 今度あの眉毛坊主に会ったら、色んな意味でお礼をしないといけないな、なんて思いながら、荒い息を吐いた。
─びびでばびでぶー─
(は、ぁん…いっ、ちゃった……) (激しかったね…今日はもうきついだろうから、寝ていいよ。お兄さん自分で抜いてくるし) (ごめんね、フラン…おやすみ) (おやすみ、なまえ)
2011.05.29
ブリ天ならやってのけるに違いない。
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