ぶわ、開け放してあった窓から入り込んできた夜風にカーテンが膨らんだ様子を見て、なまえがあからさまに眉をひそめた。 寒いじゃない、 窓を閉めるために立ち上がったなまえの身体から、まとわりついていたシーツが落ちる。 シーツを拾おうと視線を下に落とした彼女がこちらを睨んでくる。 白くて豊かな双球に痛々しい程につけられた赤い跡がいけなかったのだろうか。
「独占欲が強いのは構わないけど、やりすぎじゃない?」
これじゃあ胸元が開いた服なんて着れないよ。 クローゼットの中を思い出してか、困ったように唸った彼女をベッドへと引き寄せる。
「ちょっ、と、」 「だって」
今日は俺の誕生日でしょ? 唇を尖らせてみると、あっさりと抵抗しなくなって。 あと1回だけだからね、と首に柔らかい腕が絡んできた。
─夜の真っ盛り─
(寒い…) (あ、窓閉めてなかったね)
2010.03.17 伊誕生日SS
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