「ロヴィは本当にトマト好きだねー」 「うるせー、」
好きなんだから仕方ないだろこのやろー。 この言葉が私に向けられているものならどれだけいいか。 でも、この愛の言葉は私ではなく赤くてキレイなトマトに向けられているわけで。
「私、トマトに負けた…?」
いやいや、いくらトマト大好きな彼でも、トマトと私だったら私を選んでくれるはず…っ! そうでしょうロヴィーノ、
「アントーニョ、今年もたくさん穫れたな!」 「そうやなー」
あぁ、そんな素敵な笑顔でトマトのことを話して…って、
「…っロヴィ!」 「ん?」
─私とトマト、どっちが好きなの─
そばにいたアントーニョさんが"言うと思ってたでー"って言いながら笑っていたのが見えた。
(ロヴィーノがなまえをいじめるから俺がもらってくわー) (な、に言って、) (なまえー。親分が慰めるからこっちに…) (こいつから離れろこんちくしょーっ!)
2009.11.16 修正
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