欲しいと言ったら迷惑だろうか
「んっあ…!や、ダメっ…」
「嘘ばっか言わないの」
ホントはもっとして欲しいんだろ?
そう、憎たらしいほどの笑顔で言ってくる彼は妙に上機嫌で。
多分今日は、色んな人にお祝いしてもらったんだろうな。
なんてことを思って、モヤモヤとした気持ちになっている自分に気づいた。
今日は彼の誕生日で、それを知っていたからこそ私は局長に非番にしてもらえるように頼んだのに。
どうして今日までの仕事が…
「っ副長の、ばか…」
あまりにも腹が立つので呟いた瞬間、今にも自身を取り出そうとしていた彼が眉をひそめる。
「なぁ、誕生日に他の男の名前言うってどういうことだよ」
しかも、よりによってアイツ?
ギラリ、怪しく光った彼の目に息を呑んだその拍子。
ずぷ、なんていう嫌な音を立てながら私の中に埋め込まれる彼の一物。
「誕生日、おめでとうも言わねーのかよ」
「いあっ…おめ、でと…!」
最初から激しい突き上げのせいで、はっきりとその言葉を伝えることができなくて。
その行為がいつまでも続いたというのは、また今度のお話。
─欲しいと言ったら迷惑だろうか─
(銀さん、欲しいものがあるんだけど…言っていい?)
(っん、何?)
(んー…ガキが欲しい)
(……え、)
(たくさん出せばできるよな)
(待って、体力的な問題で無理)
(大丈夫だって)
2008.10.10
2010.03.10 修正
朱赤さまへ!
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