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偉大なる神への宣戦布告


 魔術師リーファ・シャーナ・シャライゼと剣士シュウ、ドラゴンミューシアの、怪しい三人組で旅をするようになって、早くも数日が経とうとしていた。
 彼らは、そのほとんどを深い森林で過ごした。否、彼らは森林の中で迷っていた。しかし、特に困ることもないので、三人はのんびりと森を彷徨っていた。
 そして、リーファは、数日の間にいくつかのことに気付き始めた。
 まず一つ、食事についてだ。リーファは、小食というわけではない。それでも、細身だが、成人男性であるシュウには、当然負ける。
 しかし、ミューシアは別だ。彼女は、リーファどころか、シュウ以上の大食漢だった。特に肉が大好物で、唯一の救いは、調理法や味に拘らないことである。
 そして、もう一つ。シュウの身体能力と、リーファの魔術を超越する力を、ミューシアが持っていることだった。
 戦闘の回数では、二人の方が断然上のため、ミューシアが勝てなかっただけだった。ミューシアの使う自然属性の魔術は、災害レベルであり、その身体能力や力は、人間の限界以上のものだった。しかも、困ったことに、ミューシアはリーファの役に立ちたいお年頃。森が火の海にならないように、ミューシアを止めることに、リーファは苦労した。
 さらに、数日一緒にいれば、お互いのことも分かってくるらしい。シュウは、ミューシアに対して無関心だったが、ミューシアもシュウに絡むことはなかった。リーファは、両方とも話せるが、三人で喋る必要性も感じなかったし、何より、ムードメーカのようなことはできないため、日中はミューシアと喋り、夜はシュウとポツポツ喋った。



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