剣士の過信

外伝


 セイリア。
 その名前は、あの馬鹿ドラゴンや、幼児趣味天使や、俺よりもずっと重要なものなのか。手前が手前の力で得てきたものよりも、重要なものなのか。
 違うだろう。
 いや、違うと思いたい。

 もし、手前が与えられた物を重要視するならば、希望はない。抗えよ。手前が死んだと言い切った、セフィリス・サラヴァンに負けないために。
 何も手前一人で、勝てとは言ってねぇ。もし、駄目なら、俺が引っ張り上げてやる。俺は面倒見は良い方なんだぜ。

 なぁ、リーファ。死者になんて負けたくないだろう。俺はそうだった。手前もそうだろ。知ってるさ。手前は気高い。あの男と、そういうところがそっくりだ。

 戦えよ。憎むなら憎めば良い。手前の魂を。

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