「いた・・・っ」

「どうした?」


先程まで猫を撫でていた筈の栄口

その腕には猫の姿は無く、頬を押さえている所を見て引っ掛かれたのだろうと判断

「大丈夫?見せて」

その手を優しく避けると頬には三本の引っ掻き傷ができていた

「あーあ・・・血が出てる」

血行が良いのかその血は頬を伝い始めた

それを見てどうしようもない気持ちになったのは心の中に隠して治療に取り掛かった



頬に伝う液は綺麗で

(改めて君の全てが好きなんだって思った)


*end*



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