今日は用事で西浦の近くまで行った


帰る時間がちょうど勇人の部活が終わる時間と合ったから一緒に帰ろうと思いちょっと早めに行き校門の前で待つ


もちろんこのことを勇人は知らない








「・・慎吾さ、ん・・・?」

「よっ・・驚いた?」

「すっごく。どうしたんですか?」

「こっちの方に用事あってね。ついでだから一緒に帰ろうと思って」



そう言ったら勇人は嬉しそうな顔をした






ふたり並んで夜道を歩く


沈黙



この沈黙もけっこう好きだったりする




「・・・勇人」

「っわ・・!」


名前を呼んで引き寄せる

すっぽりと腕の中に収まる


ちいせぇ・・・




「・・・いきなりどうしたんですか?」

「・・抱き締めたくなった」


更に強く抱き締める


「ちょ・・っ誰かに見られたら・・・」

「大丈夫だよ、暗いから」





またの沈黙


俺はこの沈黙も大好き


勇人の心臓の音が聞こえそうな気がするから





「あ、の・・っ//」


肩に顔を埋めるふりして心臓の音を聞く



すごいドキドキしてる




その事に微笑むと勇人の額に軽くキスして離れる






「・・・帰ろうか」



そう言うとこくりと頷いた



「・・手」

「え?」

「暗いから見えないでしょ?」










て、つないでいこうか

(手から君の温もりを感じる)



*end*



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