ビューティ二人組


最初、考えたらこの人も男だけど綺麗な顔してるから顔だけには傷は付けたくないなぁと思った。だが、しかし、鍛練を始めてから二ヶ月が経ったが、そんな心配はいらなかったみたいだ。


「どうした、よそ見をするな」
「、っ!」

咄嗟に私はミサンガが円を描き、盾を造る「ファイアディフェンス」で攻撃を回避した。・・・うむ。技の名前を言うのは恥ずかしいのでやっぱり言わない。その方が出しやすいとか室長とリナリーに言われたけどやっぱりまだ無理。


「ッ、の!」
「!」

唯一、私が攻撃として出せるようになったのが今出した銃口から炎を出す技である「ファイアショット」だ。科学班にイノセンスを発動しやすいようにと銃型の武器をもらったのでさっそく活用させてもらった。

「ふん、少しはマシになったか」
「・・・・、っは」

うん。たしかに頑張ったもんね。今なら体育きっと5採れるかも私すごい成長じゃね?50メートル走今ならきっとタイム上がってる。


「お疲れ様。二人とも」
「!リナリー」

いつも大体切りのいい所で我が教団のアイドルが差し入れをこうして持ってきてくれる。あぁ、癒しよもっとこちらに来てください

「ありがとー
・・・・・にしても神田、今から任務でしょう?すまんね、付き合ってもらっちゃって。」
「ふん。別にお前ぐらいで労力は削らない」
「あー・・・・ハイ。だったらそれはとてもよかったよね、うん。」

いや、それじゃあ意味ないよね。こんなんで私はいつか任務に出れるのだろうか。いや、初任務で死亡なんて事も十分有り得る。うーわー悲惨すぎる!うっはははは!・・・・・冗談にならねぇな。笑えない。考えるのは止めよう。

「ぬあー・・・・あともう一個ぐらいなんか技出せればなぁ・・・・。」
「なまえならきっと大丈夫よ。
でも、頑張りすぎないでね?」
「ふぁーい」

もぐもぐとジェリーさんのサンドウィッチを飲んでいると神田は何も言わずに去っていった。多分任務の時間かな?

「いってらっふあい」
「俺が帰ってくるまでに少しでも腕上げてなきゃ蹴り飛ばす」
「・・・・・・・・うんは言わない」
「俺が決めた」

スタスタと去っていく背中を見つめながら少し気が遠くなる。

「・・・・・・俺様すぎる何それ」
「神田がここまで気にかけるなんて珍しい・・・・なまえ、気に入られてるんじゃないかな」
「リナ嬢、それはないです。・・・でも、神田って思ったよりちゃんと答えてくれるよね。神田はリナリーの次に話しやすいかも・・・・」
「えっ、本当?」

少し目を開かせてこちらを見る彼女に首を傾げながらもうんと答えると嬉しそうにこう言った。

「そっかぁ・・・神田のこと、怖がる人多いから、昔からの顔見知りとしては嬉しいなぁ」
「えっ神リナ?」
「?・・かん・・・?」
「あ、いやいや、こっちの話。」

リナ嬢は今日も可愛くて神田は今日もビューティ俺様です。



(あとさー神田って結構たまにお馬鹿さんだよね)
(・・・・・・うん)