「「「「「こんにちはー」」」」」

「いらっしゃい。暑かったでしょう?先に部屋上がってて頂戴。アイスもってくるから」
「ありがとうございます。手伝いますよ」
「いいのいいの!二人とも久しぶりねーっ」
「えぇ。会えて嬉しいです」
「私も」
「ふふっ私もよ!もー、純ちゃん綺麗になったわねーはるくんもまた背伸びた?」

・・・・・・・はるちゃん、あれ天然だよな。会いたかったって。
あぁやって異性を無意識に落としていくんだから質が悪い。


「なぁ!伊緒さんむっちゃ美人だな!」
「あー、まぁね。その子供も美人だよ」
「まじで!歳いくつ!?」
「一個下」

コソコソと西村くんと喋っているとある程度話は終わったのかこちらにも伊緒さんは来たので自然と話を中断した

「ごめんなさいね、話に夢中になっちゃって・・・・・、
西村くんと北本くん、それから夏目くんだったかしら?君達もゆっくりしていってね」

そう言うと伊緒さんはキッチンへと向かっていき、西村くんはそれを見届けるとまたキラキラとした目で話しはじめる

「・・なぁ!今さっき言ってた子、名前なんて言うの?」
「碧だよー」
「性別は男だよ」
「な!?」

部屋に入った途端、西村くんが目を輝かせながら聞いてきたので答えたらはるちゃんが性別を言ってしまった。・・・・・つまらない。

「何で言っちゃうのー」
「お前なぁ・・・・」
「残念だったな、西村」
「くっそー騙された!」

ちらりと夏目くんを盗み見れば、隣にいる純や北本くん達と同じように笑っている。・・・・・あ、

「・・・・・そういえばさ、皆どこの問題がわかんないの?」

目があったから、私は咄嗟に逸らして話を変えた。・・・・何でだろう何だかとても気まずい。

「私は問五の最後ら辺が全くわかんなくてさ」
「あ!なまえも?私もなんか式が多分途中で間違ってると思うんだけどさー」
「先週授業でやったやつだよな、それ。俺コレの応用は好きなんだけどさ・・・」
「「わかるわー」」
「「「わかんない」」」

北本くんと西村くん、夏目くんが難しそうな顔で私達を見ている。はるちゃんと私はいつも純に教えてもらっている為、やはりそこそこ出来ていたんだなと今改めて実感。うん、純に感謝。

「じゃあ、問三からやるか」



(あんな風に、幼い頃は笑わなかった。)

それが、なんだが嬉しくて


 [*prev] [next#]