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「僕と一緒に組まない?なまえ」
「・・・・え?」


浮遊系の呪文で、ペアを組むらしい。これはチャンスだと思いハーマイオニーの所へ行こうとしたら、思わぬ相手に引き止められた。これは、いきなり一体どうしたんだろうか。


「・・・・・・ごめんなさい、ハリー、私ハーマイオニーと組むから」
「・・・・・・そっか」


私、今どんな顔してるのかな。最近、ハリーに対して自分がどんな顔してるかわかんない。不安と罪悪感でいっぱいなのに、声を掛けてくれると嬉しいと思っている自分がいる。・・・・一体、私はどんな顔でハリーに接すればいいのだろう。


「それではグレンジャーさんは、ウィズリーくんと組んでください」
「えぇ!?」
「「え、」」


つい、声が出た。ハモった相手は言わずもがな私をペアに誘った彼である。顔を見ればすぐにサッと顔を逸らされたので私もすぐに逸らして嫌そうな顔をしている二人組をちらりと見た。・・・・・何も、起こらないといいけど。何だろう。嫌な予感がする。もしかしたら「話」と何か関わっているのかもしれない。何だろう。何か・・・あっただろうか?


「・・・・・ネビル、一緒に組まない?」
「えっいいの!?」
「うん。・・・・いいかな?」
「もっもちろん!」


とにかく・・・・何も、無いと良いんだけど。



*************


「ウィンガディアム レヴィオーサ!」
「言い方、間違ってるわ。ウィン・ガー・ディアム レヴィ・オー・サ。「ガー」と長くきれいに言わなくちゃ」
「そんなによくご存知なら君がやってみろよ!!!」


・・・・・・ん。まぁ言い争うとは思ってたけど・・・・。ロンはきっと上の双子の兄弟があぁだから少しやんちゃな所があるのかもしれない。だから真面目なハーマイオニーと衝突するのだと思う。悪く言ってしまえば、喧嘩っ早いってことだろう。


「オーッよくできました!皆さん、見てください。グレンジャーさんがやりました!」


先生が拍手をする中、ロンの顔は誇らしそうなハーマイオニーと打って変わって眉間にシワを寄せて苦虫を潰したような顔をしていた。それを見て、つい溜息が零れる。
前々から常々思っていたのだが、ロンの上の兄弟は実力があって頭も良いそうなので、きっとあぁやって実力を見せ付けられるのはすごく嫌な事なんじゃなかろうか?もし本当にそうだったのなら、ハーマイオニーはロンの怒りのポイントを見事突いてしまったのだと思う。だって、すごくロン顔を真っ赤にして怒っている。



(また、彼は彼女を嫌ってしまう)

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