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「うーわー・・・・・、
雰囲気あるー。怖ああああてかすっごいぐらぐら怖ぁああああ」
「ビジュアル的には申し分ないけど船が交通手段っておかしいわ。」
「なんでそんな冷静なん、すか姐御って呼んでいいで、すかあ、でも同意見んん・・・・うおぇっ」
「・・・なまえ大丈夫?吐いちゃえば?」
「い、やいやっこんな神聖な湖に吐けない・・」
「そう?ただの汚い沼にしか見えないけど・・・・・・」
「うわぁあ辛辣ぅ!
・・・・・・・が、我慢するっまだ多分大丈夫だろうしっ」
「そう?無理しちゃ駄目よ?」
「うん・・・・、あ、着く・・・」


只今私はホグワーツ城に向かう船で酔ってしまい、テンションがた落ち状態。

まぁさすがに初日で問題は起こしたくはないので、我慢している。

吐かない。絶対吐かない・・・・!



「・・・・・・・って、・・・あ、あれ?」

ふと隣を見れば、メアが居なくなっていたうっわぁ・・・何をやっているんだと自分に呆れる。
同時に、少し心細さを感じたが、まぁいい、こんなぎゅうぎゅうなのだ。はぐれやすい、仕方ないと腹を括ることにした。また、船酔いで気持ち悪かったせいもあると思う。


だけど、この後、
私は酷く後悔する事となるのだ。



*********



「本当に礼儀がなってないな!」「挨拶はした。
何でだ離せホグワーツでは他人だねてへぺろって約束したろ」
「僕は認めてない!
女性としての礼儀がなってないと言っているんだ!大体お前、この前のお茶会も誘ったのに来なかっただろう!いくら貴族が苦手だからって一回ぐらい来い!それかせめて断りぐらい入れたらどうなんだ!失礼極まりないぞ!」
「・・・・まだ根に持ってたの?」


うーあー頭痛い頭に響く。よく息継ぎしないで喋れるな


「あーうるさいうるさい」
「なんだと!」


ボーッと立っていたら声を掛けられ、反射的に逃げようとしたら捕まってしまった。・・・・何故私がここから、コイツからこんなにも逃げ去りたいか、それは、簡単な話。私の手を掴んでるコイツは、彼のライバルだからだ。昔ホグズミートで出会い、たまたま私の家柄が良かったせいで、何故か私は交流を持ってしまっている。
この、代々スリザリンの家系であり、ハリーの、ライバル的存在のデコリンに。


「お願いだから離せこのデコリン!」
「黙れ眼鏡っ子!」
「うるさい黙れお馬鹿
それ貶してるのか場合によっては褒めてないかそれ」


私の影響もあり、彼は日常では使わない名詞、単語を覚えてしまった。だが間違いを正せばさらに一歩とある危険な道に踏み出してしまいそうなのでもう黙りこくるのコマンドを連打し続けている。
とくに最近はりあじゅうばくはつを彼が覚えてしまってからは私は言動をさらに気をつけている。


「!あ、」
「今度は一体何なんだい」


いいからいい加減離せと手を勢いよく振れば、するりと簡単に外れた。やった!と顔を上げれば、



「・・・・・なまえ・・・?」



・・・聞こえない聞こえない今目の前に誰がいるなんて知りませんって知らない知らない


眼鏡を掛けた、


知り合いなんて。

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