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「待って、待ってよ」

そう言ってもスガは何も答えてくれなかった。
スガは、友達として私の話を聞いてくれていたのだろう。だけど、それはどんな酷い仕打ちだろう。それに気づかず私はスガを頼って、しかもスガとまだ私は友達でいたいと思っている。最低だと思う。だって、でもまだスガは私を友達だと思ってくれてるみたいだから。だから、私は、

「スガは、っ友達だよ、大好きな、友達なんだよ!」

酷いな、私。本当に自分勝手。でも、聞いてほしい。スガには、聞いてほしいんだ。ここ最近、ずっと思っていたことを。

「澤村も、友達なの、違う好きも混ざってて、でもスガと同じくらい大切なの!」

スガの足がぴたりと止まった。

「私は、澤村に友達に戻ってほしいって言う。だから、」

今まで、ごめんなさい。
その言葉は、声にはならなかった。スガが、私を抱きしめて、言ったから

「っ駄目だ!」
「、」

何でという言葉を発する前に、彼はお願いだからと懇願してきた。お前には笑ってほしい、だから駄目だと独り言のように何度か繰り返して。

「・・・・・何、言ってるの、私は」
「お前は、よく考えて大地に言おうと思ったのは、わかってる!だけど、っ」
「だったら、」

私と、もう一度友達になってよ。

自然と口から零れた言葉は、なんて残酷なんだろう。こんなにも自分が自己中で性格が悪かったなんて知らなかった。

「・・・・は、はっ」
「、!」
「ぷっ・・・あははっ・・・はは、」
「なん、で、笑って、」

引いているのか、それとも呆れてるのだろうか、こんな私に。彼の心情は、今、どうなっているのだろう

「あー・・・・やっぱり好きだなあ」
「・・・す、が」
「・・・俺と、まだ友達でいてくれる?」

スガの頭が乗っている私の右肩がじわりと温く湿るのを感じながら私は彼を抱きしめ返した。

「スガと、まだ友達で、いたい」
「そっかあ・・・」

俺もだよ、その言葉を聞いて、私はスガの腕の中でわんわんと子供みたいに泣いた。


残酷で優しいお話

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