隣の紫原くん | ナノ
隣の席には
「あはは、前髪結んでるーかわいー」
「何食べてんのー?」
いつも女の子が集まる。
それを横目で見ながら少しだけそっと窓を開けた。・・・・香水臭い。こういう女の子のグループはいくつになってもやっぱり苦手だ。いつどこで反感を買い、悪口を言われてめんどくさいことになるかわからない。だからなるべく近寄らないようにしなくては。・・・ていうかまだ1時間目なのに臭いキッツイなー
「ねー聞いてるー?」
「むっくーん寝たらお菓子あげないぞー」
「!っ、わ、」
ドンッと近くのその女の子の腕が私の肩に当たってよろけた。
机に踏ん張ってみるが、意味はなかったみたいで
窓に勢いよく頭が当たって、ゴッと鈍い音が鳴った。
「・・・・・ったた・・・」
「、わぁ!?ご、ごめん村上さん!大丈夫?」
「なまえちん大丈夫?」
「う、ん。へーき!私もちょっとよそ見してたから。ごめんね」
むしろ、ぶつけた頭よりも、机に踏ん張ろうとして捻った左の手首が少し痛かったりして。
まぁ、別に大したことはないけど。
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「・・・・・・、・・・・・」
何てこった。手首が腫れている。原因は言わずもがな1時間目のあの時だろう。ちくしょう今日の部活は見学だなー・・・・
「きりーっつ礼ーっ」
帰りのチャイムが鳴って、今日の号令係担当の友達の声で一斉に皆教室から出ていく。
クラスに残ってるのは三分の一ぐらい。
「・・・・・・・はぁ」
まず医務室の行く前に顧問に伝えなくちゃなぁ・・・・あー、もうめんどくさいな。家で湿布貼るだけでいい気がしてきた
「なまえちん」
「・・・・ん?何だい紫原く・・・、・・・あの?」
がしっと大きな手に、私は片腕を捕まれた。
視線の先には、
「手首、腫れてる」
「、あー・・・・ちょこっとね」
気づかれちゃった。なんだかいたたまれないなぁ
「医務室、」
「、!え、あ、うん今行く所。
・・・・・大丈夫だよ?だからあの紫原くんは部活に・・・・」
「早く。」
「いや、あのっだから」
抗議をすれば、虚しくも全部無視され、私は紫原くんに医務室へズルズルと引きずられた
紫原くんは
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