─────コンコン、


「ハリー、朝だよ起きて」
「起きろハリー!!!」
「・・・・・・ダドは早くリビングに行きなよ。プレゼントが待ってる。」
「わかってる!」

ドタドタと走っていく彼を見てつい溜息を零れた。あれは恥ずかしながら私の実の兄である。
今日は自分の誕生日だからいつもより数倍浮かれているみたいだ。
・・・・まぁいい。毎年いつものことだ。今日が終われば兄は明日にはプレゼントに夢中になって騒ぐことはない。私はもう一度、気を取り直して彼の部屋である物置部屋にもう一度ノックした。


「・・・ハリー?」


────ガチャン、


「・・・・・・・・・おはよ、」
「おはよ、ハリー」

眠たそうな目を擦って物置部屋から出てきたのは再従兄弟のハリー。
彼はダドリーと同い年で、つまり年は私の一個上。両親が幼い頃亡くなった為、私達の家が引き取ることになったのだ。だから私が生まれる前から彼はこの家にいる。

「早く来なさい!!」
「!はいっ」
「わかってるわママ。
行きましょ?ハリー」
「うん・・・・・・」

毎年この日はハリーはいつもこんな風にどこか気分が悪そうだ。それもこれも全ては私の両親が悪い。


「おは、」
「でも36個だ!」
「「・・・・・・・」」
「去年よりもプレゼントが少ない!」

果てしなくどうでもいい内容で私の実の兄はマジギレしてるらしい。
第一あんな糞面倒臭い性格をしているダドの場合、皆にプレゼントを貰えるだけで感謝するべきだ。・・・・・っていうかニュースがよく聞こえない。ちょっと黙れダド。

「ごめんナマエ、そこの塩とってくれる?」
「あ、ハイ」
「ありがと」

二人で朝食を作りながらダドと両親達を見守っていたら、結局これから行く動物園で何かもう二個プレゼントを買うことになったらしい。・・・・だる



(少し騒がしい朝)

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