カカシの背中に手を回したら嬉しそうな空気を漏らして私を抱きすくめた。二の腕や肩甲骨や、腰やなにかも全てがしなやかで、ふたりを包む甘い匂いにおかしくなりそう。カカシはそれを聞いてくすりと笑った。 そうだね、オレもおんなじ、と言って。外は何もかも閉じ込めたような雨だった。どしゃ降りの世界でくっついてわたしたちはありったけのぬくもりを渡し合う。足りてる?充分。そっちは?こっちも。そんなふうにして。カカシがわたしの鎖骨に唇をおとす。わたしはカカシの髪の毛に指を差し込んでくしゃっとかき混ぜた。カカシが笑う。それいいね、なんかぐっとくる。そんなことを言われたらわたしだってぐっときてしまうじゃない。いとしくて大切で、もっと近くにいたくって、思わず欲情してしまうじゃない。
「これ終わったらごはん食べよう」
「いいよ、なにがいい?」
「お前が作ったのならなんでも」
カカシと寝ることはごはんを食べるように自然なこと。お腹が空くように欲情して抱き合うように食事をす る。馬鹿みたい。膝裏を撫でたカカ シの指がどこまでもいやらしくて馬鹿みたい。だからわたしたちは馬鹿 みたいに掻き抱いて舌を合わせる。どのくらい好きか知ってる? んー、わかんない。…カカシ、口でシてあげる。 えっ




20130224
(20130402編集)
題:不在証明





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