×
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -


クールな見掛けとは違い、遊星は結構ぬけているところがある。天然なのかなんだかわからないけど、私はそんな遊星が好きだ。

Dホイールに寄り掛かり、ぼうっとしている遊星を見掛けた。どうしたんだろう。誰かを待っているようにも見えるけど、ここはガレージだしジャックもクロウも出掛けている。ブルーノもついさっき買い物から帰ってきたばかりだ。

「遊星、どうしたの?」
「ああ、エリスか」

顔だけを私に向けてうっすらと微笑する遊星はとてもカッコいい。

「ぼーっとしてたけど何かあった?」
「ああ。何かするはずだったんだが内容を忘れてしまってな」
「ずっきゅーん」

はにかむように笑う遊星。微かに細められた瞳と小さく開いた口が微笑を湛えている。ねぇ遊星、その表情にその台詞ってどうなの。その顔で告白したら女の子一発で落ちちゃうよ。私はすでに今の台詞で落ちたけど。

back