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私は志村葉月。28歳。FBI捜査官である私は現在壊滅させるべく追っている犯罪組織の一員であるベルモットを捕まえる為久しぶりに日本にやって来た。
一緒に来日したメンバーとは敢えて離れた場所に住む事になり、私はとりあえず気に入ったメゾンモクバというマンションの一室に住む事にした。
メゾンモクバに越して暫く経ったある日、私は同期で親友のジョディ・スターリングに潜入先の高校で仲良くしている教え子を紹介したいと言われたので部屋を出た。
「おや、新しく入居された方ですか?」
金髪で色黒のエキゾチックなイケメンの隣人さんに声をかけられた。
「はい。志村葉月です。よろしくお願いします」
「僕は安室透といいます。探偵をしています。葉月さんはお仕事何をなされてるんですか?」
「ミステリー翻訳家です。ずっとアメリカで修行をしていて先日帰国してデビューしたんです」
「それはおめでとうございます」
「ありがとうございます。あっ、友人との待ち合わせに遅れるのでもう行きますね!」
「引き止めてすみませんでした!いってらっしゃい。またゆっくりお話ししましょうね」
「はい、是非!」
私は幸せな気分で待ち合わせ場所である米花市内のショッピングビルに向かった。
安室さん…好みすぎる!
「葉月、コッチデス!」
「ジョディ!」
わざとカタコトの日本語を喋っているのはきっと周りの人間を油断させる為だろう。まあ見た目が日本人の私はいつも通りで大丈夫だが。
「初めまして!毛利蘭です!」
「鈴木園子です!」
「僕は江戸川コナン!」
「私は志村葉月、ミステリー翻訳家よ。アメリカで修行していた時にジョディと親しくなって、日本で高校教師として働き始めたって聞いたから久しぶりに会う事になったの」
自己紹介を終え私達はお茶をした。
すると突然停電し、電気がつくとエスカレーターで人が殺されていたのだ。
組織との全面戦争の前にこんな事件に巻き込まれるなんて思いもしなかった…
警察が来て捜査が始まったが正直私は暇だった。
「あの葉月さん、こんな時に聞くのもどうかと思うんですけど…」
「何?蘭ちゃん」
「Xって何ですか?」
「えっ?」
「レディなら知ってて損しないキュートなマークだそうです…」
キュートなマークね…Xで浮かぶのは何かが起こるとされる日を表すXデーとターゲットを表すXくらいだけどどっちも違いそうね…
「ごめんね…分からないわ…」
「そうですか…」
そして犯人が逮捕され事件が解決した後ジョディ達と帰っていた。
コナン君がXが何か聞くとジョディと園子ちゃんが子供は知らなくていいと爆笑していた。
「あの、私も知りたいんだけど…」
「気になる男の人に私の大切なXをあげるって言いなさいよ!」
「熱い夜にナリマスネ!」
「ちょっとそんな人いないって…」
と思ったけど何故か安室さんの顔が浮かんでしまった。彼探偵だって言ってたし聞いてみようかな。
マンションに着き安室さんの部屋のインターホンを押した。
「葉月さん?どうしたんです?こんな時間に…」
「私の大切なXをあげる!」
「なっ!」
安室さんは顔を赤らめて慌てふためいた。
不思議に思っていると安室さんは私を彼の部屋に入れドアを閉めた。
「誘ったのはそっちですからね…覚悟してください…」
「えっ?んん…」
安室さんにキスされてる!?
なるほどXってこういう事だったのか…
安室さんとのキスが気持ち良すぎて私は腰を抜かしてしまった。
「あなたの大切なXはもらいましたけど…続きしてもいいですか?」
安室さんの艶やかな表情を見ていたら断われるわけもなく…
「してください…」
と口走ってしまった。
彼の寝室に所謂お姫様抱っこで連れて行かれそのままベッドで愛し合った。
今まで張り詰めていたものが一気に抜けるほど最高な夜だった。