アネモネの首輪を繋いで



ドクドクと嫌な音を立てる心臓が煩くて堪らない。
帰宅ラッシュのこの時刻、駅の出口は電車に乗ろうとする人達でごった返していて。改札へと向かう人の波を掻き分けながら、ただひたすらに焦る足を前へ前へと進めていく。

駅を出てすぐの信号機は赤色で、はやる気持ちを抑えながら立ち止まる。目の前の大通りにはライトをつけた車が勢いよく横切っていく。その眩しい光が幾つか通り過ぎていけば、途切れた車の列の先に目的の建物がちらりと見えた。

今年は絶対に、あんなことにはないはず。
だから、きっと大丈夫だ。

胸の前でぎゅっと握り締める手は、微かに震えている。
それがこの冬の寒さに耐え兼ねているからではないことぐらい、自分でもよく分かっていた。

赤信号が青に変わり、人々が横断歩道を渡り始める。
同じタイミングで足を踏み出すと、不意に目的の建物から見慣れた私服姿の男性が出てくるのが見えた。

ああ、あれはきっと……。
目を凝らしてその姿を今一度よく見てみると、やはりそれは彼の姿をしていて。何事も無さそうなその様子を確認すると、途端に計り知れないほどの安堵が心の底から込み上げてきた。

良かった、本当に良かった。
身体中の力がどんどん抜けていく感覚に、思わずその場にへたり込んでしまいそうになるのを何とか耐える。
ぶわっと湧き上がってくる嬉しさに、とにかく胸がいっぱいになった。

急いで横断歩道を渡りきり、すっかり軽くなったその足で彼の元へと向かっていく。
もうすぐ声の届く距離に来そうだ。
このまま彼の元へと近づいて、そしていつもみたいに彼の名前を呼んだとしたら。きっと彼は色の違う綺麗な目をまん丸にして、こっちを振り返るのだろう。
そんな彼の反応を想像すると、楽しくなってつい口元が緩んでしまう。周りの人に変に思われないように、慌てて手で口元を覆うけれど、浮かれ切った心はそう簡単には隠せない。

すると丁度その時、向かいからは背広の男性がこちらに向かってやって来て、あろうことか男はそのまま私の視界から彼の姿を遮ってしまう。歩きスマホをするその男には、どうやら私のことが見えてないようだ。ぶつかってしまわないようにと男を避けて、再び彼の方へと視線をやった。

すると彼のすぐ側には、いつの間にか大きな花束を持った綺麗な女性が立っていて。
ハッとなって、思わず足をぴたりと止めた。

嬉しそうに微笑む女性は、頬を染めながら腕に抱いていた花束を彼へと差し出していて。
それを彼は、何だかちょっと照れたように笑いながら、大切そうに受け取った。

たったそれだけの、とても短い2人のやり取りなのに。
表情や仕草の一つ一つが、まるでスローモーションのようにゆっくりと私の脳に流れ込んでくる。

誰かに花束を貰うことは、別におかしなことではない。
だって今日は年にたった一度きりの、彼の誕生日なのだから。
でも、目の前にいる2人が纏っている雰囲気は、明らかに普通じゃないみたいで。
そもそも彼は、誕生日に知人から花束を受け取ったぐらいで、こんな気を許したような顔を見せたりしない。

それはつまり、そういうことなのだろう。

先ほど治ったばかりの胸騒ぎが、再び私の心を襲う。

彼にそんな人がいるなんて、一つも知らなかった。
そんなこと、別に知りたくなんてなかったのに。
よりによって、どうして今日なのだろう。

立ち止まった足は、もう一歩も彼の元へは踏み出せなくて。
ゆっくりと、元来た方へと向き直る。

冷たくかじかむ手をぎゅっと握り締めてみるけれど、その手は冷たいままで。
ふと、自分のすぐ背後で、彼の温かい手が彼女に触れているのを想像してしまい、胸がぎゅっと締め付けられる。

彼が無事なら、それで良かった筈なのに。
どんどん空っぽになっていく私の心には、もはやそれを素直に喜べる余裕はなくて。2人の楽しそうな会話が今にも聞こえて来そうで、逃げるようにその場を後にした。




───忘れもしない、昨年の1月11日はとても嫌な日だった。

その日は、彼の好きな和食のレストランで誕生日を祝う予定だった。しかし、約束の時間をいくら過ぎても、彼がそこに姿を現すことはなくて。いつもは小まめにくれる連絡も、その日は一つも来なかった。
不安に駆られ、どうしようもなくなった私が彼の事務所を訪れたのは、彼が病院に搬送されてから3時間も経った後だった。

教えて貰った病院へと急いで駆けつけた時には、彼は意識不明の重体で、集中治療室の中で眠っていた。
白い包帯やガーゼに全身を包んだ彼は、虫の息で何とか一命を取り留めている状態で。
その悲惨な状況に頭が真っ白になって、その場にへたり込んだのを今でもよく覚えている。

もうダメかもしれないという声が隣から聞こえてくる度に、目の前の恐ろしい光景が現実なのだと徐々に理解が追いついてきて。嫌でも想像してしまう、彼を失うことへの恐怖に全身が震え上がり、涙が止めどなく溢れてきた。

結局、彼は誕生日から数日経っても目を覚まさなかった。
その間、不安で何も手につかなくなった私は、仕事を休んでずっと彼の隣に居続けた。いくら医師に峠は越えたと言われても、彼が目を覚ます保証なんてどこにも無くて。存在を確かめるように握った温かい手を、どうしても離すことなどできなかった。

そして数日後、漸く目を覚ました彼は、朧げな瞳のまま最初に私に謝罪をした。
痛いとか、苦しいとか、きっと言いたい言葉は他にも沢山あった筈なのに。
あの日、食事に行く約束を破ってしまったことを、彼は1番辛いと感じていたようだった。

食事の約束なんて、そんなことはどうだっていい。彼が生きてそこに居てくれさえすれば、もうそれ以上は何も要らないのだ。

その時は、心からそう思っていた筈なのに。


電車に揺られながら見つめる外の景色は、心なしか色褪せていて。空っぽの頭の中には、先ほど見た光景がじわじわと蘇って来る。

遠目だったけれど、綺麗な女の人だと思った。
背はすらりと高くて、背の高い彼とよくお似合いで。
綺麗な花がとてもよく似合っていて、笑顔が太陽のように暖かい人だった。
その何もかもが私とはまるで違うくて、彼は本当はああいう人が好きなのだろうかと考えてしまう。


『今年の誕生日は、名前の手料理が食いてぇ。』

そう言ってくれた彼のために、いつもよりずっと張り切って料理をした。何日も前からネットでレシピや良い食材を探して、準備をして。とにかく、今年こそはちゃんと彼に喜んで貰いたくて、必死だった。
でも彼の帰りを待っていると、不意に昨年の記憶が蘇ってきて、不安で心が落ち着かなくて。
飛び出すように家を出て、そして彼の元へと辿り着いたのに、この有様だ。

彼は無事だった。
それは心から喜ぶべき事実なのに。
今年こそはちゃんと2人揃って誕生日を祝いたいと思っていたのは、どうやら私だけだったみたいだ。
一人で勝手に張り切って、一人で勝手に不安に駆られて。
本当に、私は一体何をしているのだろうか。

考えれば考えるほど、何だか無性に心が悲しくなってきて、視界がじわりと滲んで来る。

今年の彼は、もう1年前の彼とは違うのかもしれない。
気付かぬうちに、彼は徐々に私への興味を無くしてしまっていたのだろう。中学の頃からずっと一緒にいるのだから、そんなの当然といえば当然なのかもしれないけれど。

きっと本当は、今晩も私ではなくてあの女の人と一緒に過ごせたらと、そう思っているに違いなくて。

電車を降り、とぼとぼと一人歩く足取りが重くなる。
もうすぐ家だと言うのに、このまま帰っていいのか分からなくて。思わず吐き出した溜息混じりの吐息は、目の前で白くなって消えていく。

不意に、ポケットの中のスマホが鳴っているのに気付く。
それが一体誰からなのかは、何となく予想がついた。
だから、その呼び出しに応えることはしなかった。

濡れている冷たい頬に上着の裾を乱暴に当てる。あまり水を吸うような生地じゃないから、きっと上手く拭えてはいないだろうけど。それでも別に構わないと、思えてしまった。

スマホが入っているのとは反対のポケットに手を突っ込み、自宅の鍵を手に取る。悴んで震える指先に鍵が中々穴に入らなくて、もう何もかもに酷く嫌気がさしてくる。
やっとの思いで入った鍵をゆっくり回して鍵を開け、玄関の扉を開けば、そこには出る時には無かった彼のスニーカーが転がっていた。いつもは綺麗に揃えているのに、どうして今日はこんなにも散らばっているのだろう。
そのまま玄関にしゃがみ、彼のスニーカーを揃えていると、どうしてか拭ったはずの涙がじわりと視界を濡らしていく。

今日は彼の誕生日で、年に一度きりの特別な日。
だから、さっき見たことは全部忘れて、「行き違いになったみたいだね」と笑っていないといけないのに。
ただ何事もなく無事でいてくれれば、それだけで良かった筈なのに。
どうしても、心が追いつかなくて。

このままじゃダメだ。そう思って立ち上がり、再び玄関の扉を開き出て行こうとした、その時だった。

突然後ろから伸びてきた温かい何かに手首を掴まれ、家の中へと引き止められる。
ハッとなってすぐ後ろを振り返れば、そこには家の中だというのに上着を着たままの彼が立っていた。

「こんな時間に、一体どこに行くんだ。」

そう尋ねる彼の言葉は、決して私を責めている訳ではない。
それなのに、自然と肩が震えてしまう自分がいて。
眉を顰めて明らかに私を不審がる彼の視線が耐えられなくて、思わず目線を足元へと落とす。そんな私に、彼は静かに口を開いた。

「……何かあったのか?」

そう問いかける彼の声は、私のことをとても気に掛けているような優しいもので。
大好きで、とても愛しくて堪らないその声に、じわりと胸が熱くなる。

しかしふとした瞬間に、彼の唇が同じように名前も知らない彼女のことを呼ぶのを想像してしまい、ぐっと唇を噛み締める。
だんだんと熱くなる目頭に、涙が溢れてしまわないように下を向いて堪える。

「うんん、何でも無いよ、ごめんね…。それよりご飯の準備しなきゃだね…」

普段は何も欲しがらない彼が、折角誕生日に私のご飯を望んでくれたのだから。
お揃いのスリッパを履く彼の足元を見つめながら、家の中へと上がろうとする。すると、手首を掴んでいた彼の手にぎゅっと力が込められる。

「おい、待て。飯なんか今はどうだっていいだろ…っ」

捕まえるように握られている彼の手に、どうしようもなくなった私はその場に佇むことしかできなくて。
目の前で俯いて黙り続ける私に、彼は小さく言った。

「…何でこっち、見てくれねぇんだ。」

そんなどこか弱ったような彼の声に、どうしようもなく胸が騒ついてしまう。

───焦凍くんだって、もうわたしのことなんて見てないくせに。

心の中で呟いた筈のその言葉は、いつの間にか口から溢れてしまっていた。

「どういう意味だ、それ」

不意に放たれた彼の低い声が、鋭く胸に突き刺さる。
ハッとなって口元を手で抑えるけれど、もう何もかもが遅くて。
ひしひしと伝わってくる気分を害したと言わんばかりのその空気に、心臓が凍りつく様な感覚を覚える。

「あの、その…ごめん、なさい……別にそんなつもりは、なくて……っ」

別に、彼を怒らせたかった訳ではない。
喧嘩をするつもりだって、なかった。
二股をされたことを怒ったところで、私の方が捨てられるのは目に見えているのだから。

折角の彼の誕生日なのに、私はどうしてもっと上手く振る舞えないのだろう。
自分の心を一つも隠せない不器用さが、心底嫌になってしまう。

「名前、」

不意に、彼の形の良い唇が私の名を呼んだ。
その声色は、恋人を呼ぶような甘い声では決してない。しかし、嫌いな誰かを呼ぶようなうんざりとした声でもなくて。

どこか真剣味の混じったその声が、ぎすぎすとした空気をすっぱりと断ち切ると、彼はそのまま言葉を続けた。

「俺は、いつだって名前のことしか見えてねぇ。
だから、名前がそんな顔して帰ってきたらすげぇ動揺するし、理由を教えてくれないと不安で堪らなくなる。」

そう言って、私の頬にそっと触れた彼の手はゆっくりと私の顔を持ち上げる。
サラリと揺れる赤と白の髪の先には、青灰色の瞳が真っ直ぐにこちらを見つめていて。その目はまるで、今の彼の言葉に嘘偽りは無いのだと訴えているみたいで、どくんと胸が跳ね上がる。

その言葉を、信じても良いのだろうか。
ついさっき見た、綺麗な女の人と笑い合う彼の姿が鮮明に脳裏に浮かんでくるのに。優しく頬を撫でる彼の親指は、どこまでも私のことが愛おしいのだと言ってるみたいで、胸の中がぐちゃぐちゃになる。

ごくりと息を呑み込む私に、彼はとても優しい顔で私の声に耳を傾けた。

「……今日、家で焦凍くんの帰りを待ってたら、その……去年のことを、思い出しちゃってね…、」
「ああ、」
「それで、今年も同じことが起きないか凄く不安になって…勝手に焦凍くんのこと迎えに事務所まで行ったの。そしたら、その………」

彼女のことをどう言うべきか、上手い表現が見つからなくて思わず言葉に詰まってしまう。すると、それまで私の話に優しく相槌を打ってくれていた彼は、何か思い当たることがあったみたいに急に目を丸めて呟いた。

「まさか、見てたのか…?」

その反応は、まるで彼女の存在を肯定するみたいで。
胸が軋むような音を立てて、その痛みを訴える。
 
「わ、わたし、本当は焦凍くんが無事で良かったって思わないといけないのに……その、他に懇意にしてる女の人がいること、知らなくて……一人で取り乱して、ごめんなさい…っ」

今日は焦凍くんの誕生日で、彼に沢山喜んで貰いたいと思っていた筈なのに。結局私は、こうして焦凍くんに嫌な思いをさせている。
彼女なら、焦凍くんが不快にならないようもっと上手にやっていただろうか。
そんなつまらない考えが頭の中を巡っては、何もかもが劣っている自分の存在がとても恥ずかしくなってしまう。

そんな私の目の前で、彼は何だかとても納得したように「そういう事だったのか……」と呟く。

そして、とても優しい声色でそっと私の名前を呼んだ。

「名前、」

その声に、胸がどくんと跳ね上がる。
絡み合う視線の先には、とても美しくて穏やかな瞳が私のことを見つめていた。

「信じられないかもしんねぇけど、あの人は花屋の店員さんだ。」
「花屋の、店員さん……?」
「ああ……今日、花を注文したんだ。でも受け取りに行く時間が勿体ねぇから、事務所まで配達して貰うよう頼んだんだ。」

彼の口から次々と語られていく思いもよらない事実に、思わず目を見開き固まってしまう。
彼女は、花屋の店員さん…?
それなら花束を彼に渡していたことに、納得はいくけれども。

「でも、どうして誕生日の焦凍くんが、花を頼んだりするの?」

本来であれば、彼は今日花束を貰う側の人であって、それを頼む側の人では無い。
しかも、帰宅前のこんな時間に買うなんて、どう考えても普通じゃない。自分のために花束を買うような人では無いということは、ずっと一緒にいた私には分かっていて。

それなら、どうして?
拭いきれない不安が胸の中に渦巻き続ける。

すると、彼は少し困ったように眉を下げて、とても言いにくそうに言葉を紡いだ。


「…それは今日、名前にプロポーズしようと思ってたからだ。」


その言葉に、思わず口から「え…っ?」と呆気のない声が溢れてしまう。

彼が私に、プロポーズを……?

そんな素振りなんて今まで一つも見せなかったのに、そんなことがあり得るだろうか。
状況がいまいち理解できていない私は、ただ目を大きく見開いて驚くことしかできなくて。
そんな私の冷たい手に、彼はそっと自分の温かい手を添える。

「でも、すげぇ勘違いさせちまってたんだな………手、こんなにも冷たくしながら名前は俺のこと迎えにきてくれたのに。」

じわりと伝わってくる彼の手の温もりも、私を愛しく思ってくれる気持ちも。
少しずつ胸の中に溶けていく感覚に、心がどんどん満たされていくような気持ちになる。 

「でも焦凍くんはあの時、とても嬉しそうにあの女の人と話してたよ…っ」
「嬉しそう…に見てたのなら、多分それは名前のこと考えてたからだ。」
「私の、こと…?」
「ああ、そうだ。花を受け取る時、あの人は俺のことすげぇ応援してくれてたんだ。今日のプロポーズのこと、花を頼む時に相談してたから。」

名前が喜んでくれる顔を想像したら、すげぇ嬉して…喜んでくれるか分かんねぇのにな。
そんなことを呟きながら、困ったように笑う焦凍くんに、何だか心が一杯になって、ぎゅっと彼の手を握りしめる。

「良かった…っ、焦凍くんが、心変わりしてなくて…っ」
「当たり前だ、そんなのする訳ねぇだろ。こんなに毎日ずっと名前のことばっか、考えてんのに。」

そう言って、彼は握っている私の左手をそっと口元に持っていくと、愛おしそうにその薬指に柔らかい唇を押し当てた。
何だかとても恥ずかしいことをされている気がするのに、彼の触れている薬指から全身へ、じわじわと身体が熱っていく感覚がして。心臓がおかしな速度で鼓動を打つ。


「だから名前、なんか順番とか色々おかしくなっちまって悪りぃんだが……その、俺と結婚してくれないか?」


そう言って上着のポケットから小さな箱を取り出した彼は、ぱかりと箱を開けて私へと差し出した。そこには眩しいぐらいに綺麗に輝く宝石のついたリングがあって。
そんなことを言われる日が来るなんて想像もしていなかった私は、綺麗な彼の瞳とその宝石を交互に見つめてしまう。

「わ、私で、本当にいいの……?」
「ああ、寧ろ名前じゃなきゃ絶対にダメだ。」

俺が怪我して眠っている間、片時も離れずにずっと手を握っていてくれる名前と結婚したいんだ。

その言葉に、ぶわっと目頭が熱くなって、涙がぽろぽろと溢れてくる。

彼は、こんなにも私のことを真っ直ぐに愛してくれているのに。私は一体、何をそんなに不安に思っていたのだろうか。

言葉にならない想いを伝えようと何度も頷く私に、焦凍くんは嬉しそうに笑ってそっと指輪をつけてくれる。


その日の夜は、私が用意した誕生日を祝う花束と、焦凍くんが買ってくれた花束が、夕食の席を綺麗に彩らせていた。




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