禁色 捌乃裏



 果てて直ぐ、三成はよろめきながら立ち上がり、己が犯した魔物を打ち捨てたまま戦場を離れた。
 いつのまにか、三成は駆け出していた。暗闇の中を疾走していた。それなのに、遅々として暗黒から逃れぬことができぬ己の鈍足が憎かった。
 全ての感覚を頑なに閉ざし、心に五七の霧の御旗ばかりを思い描き、陣を敷いている城を、秀吉を目指した。
 そうでなければ、今にも気が触れてしまいそうだった。





*最後までお付き合いありがとうございました。感謝です!














ちなみにこの後、三成を探しにきた刑部が家康を拾います。刑部が渇を入れてやって、家康は目覚めるのですがそれと同時に、忠勝がやってきます。三人で微妙な空気がながれるわけですが、とりあえず忠勝が家康を回収して帰ります。帰路の途中の背中にのった家康と忠勝の会話もあるのですが、とりあえず割愛。ちなみに、忠勝は恐惶状態の三成が走っていく姿を家康・刑部と合流する前に見ているはずです・・・。そんな黒ルートです。ちなみに表は白ルート(笑)いや、ほんの冗談よ(刑部風)
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