彼女とマのつくendless days! | ナノ

ミリィの目って宝石みたいだよな。思ったことが無意識に言葉になっていたらしい。おれの正面で優雅に紅茶を啜っていた名付け親その2はエメラルドの両眼を見開いて噎せ返った。ちょっ、陛…じゃなくてユーリ、そんな言い回しどこで覚えてきたんですかってコンラッドしかいないですよね、あぁダメよユーリは元が良いのに更にそんな台詞まで言えるようになっちゃ今以上に世の女性たちが放っておかないわよ、モテるのはいいけどこれ以上は…っていうか私にそんな台詞は勿体無いからそういうのはツェリさまかヴォルフに……思わず普段の敬語も忘れてるのを見ると今の言葉の破壊力はなかなか凄まじかったみたいだ。まぁおれはその方が気楽だし嬉しいからいいんだけど。つーかそんなに反応されたらこっちまで恥ずかしくなってくる。な、なぁミリィ、おれそんなに変な事言った!?確かにらしくない台詞だったかもしんないけどあれは口からポロッと出たというか、や、でもミリィの眼はホントに綺麗だけどさ……お互いあたふたしてるおれたちは端から見たら微笑ましかったらしい。決して嫌味ではないクスクス笑いと共に近付いてきた名付け親その1は開口一番そんなことを言った。あ、コンラッド!あんたユーリに悪影響与えないでよね!まだ頬を染めたままのミリィがコンラッドに突っかかる。やだなぁ、俺は何もしてないって。ユーリは思ったままを自分の言葉で言っただけだろう?爽やかに笑ってかわすコンラッド。ミリィの方はうー…とかあー…とか唸りながらテーブルに突っ伏している。ミリィは褒められ慣れてないんですよ。それはそれは楽しそうにミリィを眺めていたコンラッドがおれを振り返って言った。え、まじで!?なんで!?……確かにミリィはハーフだからツェリさまとかに比べたら地味目だけどさ、何ていうの?きらきらした原色じゃなくてほんわかしたパステルカラーの美人さん、っていうか。とにかくすげー別嬪さんじゃん!それにおれとしてはミリィみたいなタイプの方が眼に優しくて好きなんだけどな……実際兵士の中ではすげー人気あるってヨザックとかも言ってたし。つかおれが見ても普通に分かるくらいだけど。ユーリ、声出てるよ。そんなに意外でした?ぽかんとしてたおれにくすくす笑って言う名付け親その1。げ、まじで?確かにうんぬんからは心の声だったはずなんだけど。え、だってそりゃ、意外っつーより信じらんなくてさ。彼女いない暦イコール年齢のおれならともかくこんな美人さんのミリィが褒められ慣れてないなんてそんな事無いだろー!うん、無い無い。きっと何かの間違いだ!納得いかない顔のおれを見て、コンラッドはくすくす笑いをますます深くした。なんだよ、何がおかしいの?ねぇ、これ聞くの二度目だけどさ、おれそんなに変な事言った!?










You still don't understand!!




(普段言われるのとは全然タイプが違うからね、慣れてるわけないだろう?)
(ユーリってば直球すぎなのよ!!)


…ミリィの水色の髪から覗く耳は、まだ、赤く染まったまま。




お題配布元:潦(にわたずみ)(PC)


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