美少女

『ダメ??』



「…別に良いわよ」





その言葉を聞いた私は笑って踞っている女の子に近づく。





「あなたも…」



『……』





私は無言で女の子の前に座る。




『痛い??』



「…」



「ちょっと、何やってるのよ!!」



『……何だと思う??』



「は―――」



『キャーーッ』





全力で叫んだ。
彼女達は舌打ちをして逃げるように走っていった。



私は目の前子に視線を向ける。




『大丈夫??』



「うん…」





女の子に手を差し出す。
だけど女の子は手を掴まないで自分の力で立ち上がった。





『…名前は??』



「あなたは??」



『切原綾菜』



「…幸村天」





天ちゃん。
よく見ると美少女だと分かった。



これだけ可愛いと女子は僻むよね…
そう思って天ちゃんの制服についている砂を払う。



私が天ちゃんに触れたらビクッとした。





『…あっち行こうか』



「……え」



『さっき叫んだせいで誰か此方に来てる』





無理やり天ちゃんの手を引いてさっきいた茂みに隠れる。



先生にバレたらヤバイからね…





「誰もいねー…」



「でも叫び声聞こえませんでした??」



「……逃げたんじゃなか??」





白髪、赤髪…ワカメ。
………うん、無視しよう。



私は3人が去るのを待つ。
因みに天ちゃんの口を手で抑えていたりする。





「プハッ…」



『あー…ごめんね…』



「…」





睨まれた。
私は苦笑いしながら頬を掻く。





『…直球で悪いけど何でリンチされてたの??』



「本当に直球ですね」



『遠回しに聞かれるより良いでしょ?』



「……私、男子テニス部のマネージャーやってるんです」



『うん』



「マネージャーって言っても私以外にも後1人いて…その人も私と同じで呼び出しとかある…みた…ッ」





そう言って泣き出した天ちゃん。
私は黙って天ちゃんを抱きしめた。



すると天ちゃんは私にギュッとしがみつく様にして泣いた。





可愛い少女
゙よく頑張ったね゙
そう言って頭を撫でた。




20120120



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