これが胎児の成れの果て
これが胎児の成れの果て
いっそ愛に死すべきか
嘆美を吐いた青年
誰かの悲鳴に似ていた
不能犯の行き先
二酸化炭素が僕を責める
喉笛を裂いてやりたい
飽くなき情動の果て
世界が終われば問題ない
背徳が肺を腐らせる
淀んで濁って沈んでしまえ
内緒で吐息を混ぜてみた
指を巣喰って差し上げる
濾過された明日
もはや手遅れ
とかく陳腐なものである
爪先が跳ねるのを見ていた
この呼吸こそが唯一
蜜を垂らした嬌声はいかが
其処に心臓が二つある
飛べなくたっていいよ
融解して細胞は死にゆく
瓦解する花の夢
この棘だけをくれてやる
とうの昔に始まっていた
将に伏して身は尽きる
目隠し、果ては籠絡
君の呼吸は如何様
中毒性があるらしい
ゼロ距離にて飼い殺し
正しさの意味も知らない
牙ならいつでも研いである
神様の顔が思い出せない
銃口気取った人差し指
嗄れた喉なら締め上げて
この熱だけで逝ってよ
蜂蜜に濡れたトリガー
二時から始まる束縛遊戯
唇なぞって凌辱ごっこ
あの海は空ばかり映していた
火遊びなら灰になるまで
たとえば沈む月の裏側
不道徳の飴を舐めたの
さあどうぞ召し上がれ