セカンド・ヴァージン-4/5-






「…っ、く…」

小さく呻く声と共に重なっていた唇が離れる。様子を窺うとライトニングは眉を寄せきつく瞼を閉ざし、唇を噛み締めている。どこか苦しそうにも見えて―フリオニールの中には途端に罪悪感が沸き起こってくる。

「やっぱり痛いのか?」
「ああ…だが、『あの時』よりは随分ましに感じる」

その言葉と共に、ぽんと背中を叩かれる。それでもまだ躊躇いがあって―どうにも動くことの出来ないフリオニール。
だがライトニングはそれを察したのだろうか、再びフリオニールの後頭部を引き寄せる…次の瞬間、フリオニールの耳に届いたのは吐息交じりのライトニングの声。

「続けろ。躊躇うな」

…その言葉だけを聞けばまるで戦いの中で語られるかのような言葉。なんだかそれが可笑しくもあり―流石に笑い出すのはライトニングに対して失礼なようでもあり。
複雑な感情を抱えながらも、ライトニングの中に根元まで納まった指をゆっくりと曲げてみせた。それと同時にまたライトニングの口からは苦しそうな呻きにも似た声が漏れる。
ほんの少しでも彼女の苦痛を和らげることはできはしないか。再び、戦っているときにそうしているようにライトニングの様子を窺い―しっかりとしがみつかれているが故に自分の胸板に押し当てられているライトニングの柔らかな乳房の存在に思い至る。
空いたままの左手で自分の背に回されたライトニングの腕を解くと、僅かにふたりの身体の間に隙間を作る。そのままフリオニールは上半身をずらし、つんと上向いて尖った桜色の突起をゆっくりと口に含んだ。

「ば、馬鹿お前…何を」
「あ、その…ごめん、手が両方塞がってるから、こうするしかないかな、なんて」

ライトニングを嫌がらせてしまっただろうかと思いながらフリオニールはしゅんと項垂れ慌てたように唇を離す。だが、その瞬間フリオニールの髪にライトニングの細い指が触れた。まるで子供をあやすように。
視線だけをライトニングのほうに向けると、彼女は恥ずかしそうに視線を反らしたまま…ぽつり、呟きを漏らす。

「…嫌だったわけじゃない…急だったから驚いただけだ」
「ライト…あの」
「続けていいと言っているんだ…あまり、はっきり言わせるな」

言葉と共にフリオニールの胸に溢れる甘酸っぱい感情―凛としていて強く美しいライトニングが漏らしたその言葉に、今までのライトニングに対して抱いたことのない感情がフリオニールの胸の中に沸き起こる。
もしも言葉にしたら彼女は否定するのかもしれない。だがフリオニールははっきりと思っていた―可愛い、と。
もっともっとライトニングの色んな表情を見てみたい、その思いに身を任せるかのように再びライトニングの胸に吸い付くと指をゆっくりと動かす。
舌先で突起を舐め転がしながら中を馴らすかのように指を折り曲げたり、時に内壁を擦り上げるかのように指を前後させたり―そのたびに溢れる水音とライトニングが上げる嬌声がとても淫靡で―直接的な感覚だけでなく、耳から刺激されてまた暴発しそうになる欲望。
既に昂ぶりからは透明な先走りが溢れ、ライトニングの太腿を汚している。記憶の奥にある、眩暈を起こしそうな快感がフリオニールに向かって手招きしている―これ以上我慢することなどもう、出来そうになかった。
ゆっくりと指を引きぬくと、溢れた蜜に塗れた指がランタンの灯りを受けててらてらと光っている。ただそれだけのことでもう、フリオニールの頭の中では何かが弾けてしまいそうで―

「ライト、あの…俺、もう…」

遠慮がちに呟いた言葉に閉ざした瞼を開けその隙間から潤んだ空色が覗く。そして、こくりと頷かれたのを確かめると―フリオニールは耐え切れなくなったかのようにライトニングの脚を割り開き、蜜に塗れた秘所の入り口に昂ぶりを押し当てていた。
そのまま、片方の手をライトニングの身体に、もう片方をまるで己のものとは思えないほどに熱くなった昂ぶりに添え、そのままゆっくりと腰を押し進めた。

「…ん…っ」

その瞬間、再びライトニングがきつく瞼を閉ざす。苦しそうに歪んだその表情に、フリオニールの中に沸き起こるのは強い罪悪感―

「…やっぱり、痛いよな…」
「大丈夫だ…この程度、なんてことはない」

言葉と共に背中に回された腕、そして掌がフリオニールの背中をぽんと叩く。その動きに許されたかのように、フリオニールはその先にある快感を求めて更に腰を進める。


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