魔列車で行こう-side/deep- -3/6-
重なり合った唇が離れると互いの存在を確かめるかのように熱の籠もった視線が絡み合い、そして今度はライトニングの方から唇が重ねられる。触れ合った唇のぬくもりに、フリオニールの鼓動は更に早くなる…そして鼓動が刻まれるたびに、血液と共にフリオニールの身体中を巡る熱。
肩を抱いていた手を解き、ライトニングの指にしっかりと指を絡めるようにして握る。じっとりと汗ばんだその掌の熱がフリオニールの中で首をもたげ始めた熱と重なり合い、触れ合った身体で感じあう鼓動が同じリズムを刻み始める。
重ねられていただけの唇はいつしか深くなり、互いに互いを求め合うかのように差し出された舌が絡み合う。はっきりと、今。フリオニールはライトニングを抱きたくて仕方がなかった。
どちらからともなくベッドの上に倒れこんだふたつの身体は結ばれあうことを求めて早い鼓動を刻み続けている。線路の枕木に揺らされる列車の振動とも重なりあう鼓動が、今は別々のふたりの身体を熔けあわせるかのように近づけていく…
自然と唇が離れ、向かい合うようにしてベッドに並んで横たわったふたりの手はそうするのが自然であるかのように互いの身体に向かって伸ばされていた。
フリオニールの手は、ライトニングのインナーの中に忍び入ると柔らかな胸の膨らみを掌で弄ぶように揉みしだく。人差し指で既に固くなり始めている胸の頂を転がすと、それだけでライトニングの唇からは甘い吐息と声が漏れていた。
言葉としては全く意味を成さないその声が、フリオニールの心を更に高揚させていく。我慢できなくなって、空いた左手で自分のベルトに手をかけるとライトニングは呼応するかのようにフリオニールの下半身に手を伸ばしていた。
幾度も肌を合わせ幾度も身体を重ねても、触れるたびに胸は高鳴り触れられるたびに身体は熱くなる。服の上から触れられていることでじわじわと高まる官能の熱がフリオニールの中で一点に集中し始める。
「…おかしいよな」
「どうしたんだ」
「さっきまで寒かったのに…今は身体が熱くて」
火照り始めた身体が、本能が求めるがままにライトニングを抱きしめる。衣服を纏ったままの今、直接その肌に触れることが出来ないのが何だか酷くもどかしくて―何の躊躇いもなく、フリオニールの手はライトニングの衣服を1枚また1枚と剥ぎ取っていく。
次第に露わになる、ライトニングのしなやかな肢体が更にフリオニールの鼓動を高めていく。
すぐに全てを脱がすことは出来ないのだが、大きく素肌が露わになっているのにまだ衣服は身体に絡みついたままで…全てが見えるわけではないこの方が何だか余計にエロティックに思えてならなくて。
ライトニングも呼吸を乱しながらも自分の方へ腕を伸ばし、衣服を捲り上げながら少しずつフリオニールの素肌をむき出しにしていく。
だが、全てを脱ぎ去るまでの間身体の中で暴走し始めた熱を放っておくことなどもうフリオニールには出来なくて―そのまま、仰向けになってライトニングの方に視線を送る。
「ライト…上に乗って。脚の方こっちに向けて」
言葉を出さないまま頷いてみせたライトニングはフリオニールの言うままにフリオニールの顔を跨ぐような姿勢で身体を重ねる。
それを確かめると、フリオニールはライトニングのスカートを一気に捲くり上げ、既にじっとりと湿った下着に手をかけると一気に引き降ろした。
そのまま、右脚だけを通させるようにして引き抜く。左の膝に引っかかったままになっている下着はそのままにして、フリオニールはライトニングの腰の辺りに手を添えると僅かに上体を起こして既に蜜を溢れさせる秘所にゆっくりと舌を這わせた。
「っ、馬鹿…急に、そんな…!」
抵抗するようなことを口にして身をよじるライトニングだったが、フリオニールの舌が秘所にねじ込まれ入り口を這い回り、時に花芯を転がすように蠢くたびにその唇からは甘い吐息と喘ぎが漏れる。
乱れる熱い吐息が自身にかかり、ぞくりとした奇妙な快感がフリオニールの背筋を這い上がる。
もっと、と。それだけじゃ足りない、と心の奥底で快楽を求める自分自身の声から、フリオニールはもう目を反らすことが出来ない―一度ライトニングの秘所から唇を離し、かわりに指を這わせて溢れる蜜の感触を楽しみながらフリオニールは言葉を繋いでいく。