恋を彩る夏の色-1/4-






仲間達から離れたフリオニールとライトニングは、先ほど皆が飛び込みに興じていた岩場の更に先にあった小さな洞窟にいた。
男性陣が誰が飛び込むかと騒ぎまわっていた時にひとりで泳いでいたライトニングが見つけていたその洞窟…洞窟、とは言っても反対側からも海が見えていて、寧ろトンネルと言った方が正しいかもしれない。
先ほど来た時は、洞窟の向こう側の切り取られたような海の青が綺麗で…それをフリオニールに見せたいと思っていたはずだったが、何故か思惑とは全く違う理由でここに来ることになってしまった。
そんなことを考えながらライトニングは苦笑いを浮かべ、フリオニールの手を取ると丁度階段のようになった海底を足で確かめながら転ばないように洞窟の奥へと進んでいった。
洞窟の中ほどでは水は丁度足首辺りまでの深さしかなくなっている。ここより奥はまた階段のようになっていて、だんだんと深くなりまた海へと通じている。そうなれば一番浅いここが丁度いいだろう、と考えてライトニングは振り返った。
先ほどのフリオニールのささやきを思い出し…自然と、その視線はフリオニールの腰から下へ…水着の上からでもはっきり分かるほど自己主張する昂ぶりに、聞いてはいたもののライトニングの表情には苦笑いが浮かぶ。

「笑うなよ…だって、ライトがそんな格好してたら、そりゃ…」
「それだけ私が愛されている、と考えれば悪い気はしないが」

言葉を返しながらも改めて今の自分の格好を確かめる…確かに、上半身はビキニによって胸元が隠されている他はで殆ど素肌が露わになり、ティファ程の大きさはないが形のいい膨らみがしっかりと見せ付けられている。
脚の付け根までを辛うじて覆う程度の短いスカートから覗く長い脚はその奥、スカートの中に隠されている「もの」を想像させて…結果として今の自分の姿がとても扇情的であることに、ライトニング自身は全く気づいてはいなかったが。

「とりあえず、その状態では仲間のところには帰れない…だろう?」

何故かライトニングと目を合わせづらそうにしているフリオニールに対してライトニングは問いかけるように呟き、視線をフリオニールの顔へ…そして、上半身に移す。
初めて目にした時から思っていたが、日に灼けた素肌の下にしっかりとした筋肉を感じるその身体は逞しく、本人は全く無自覚だが相当に魅力的にライトニングの目には映っている。
ところどころ残る傷痕さえも、それがフリオニールが生きてきた証と考えると今のライトニングにはその全てが愛しくて。
他の誰かであれば寧ろ軽蔑すべきかもしれないが相手はライトニングにとっては誰よりも愛しい存在であるフリオニールだ。愛しい人が自分の姿を見て劣情をかきたてられていることは女として寧ろ幸せなことなのではないかとライトニングは考えながら何の躊躇いもなく岩壁にフリオニールの身体を押し付けるとその身体に身を寄せ、ライトニングはフリオニールの水着の中に手を差し入れる。
気温が高い中で身体が触れ合い、そこに生じる熱が汗となって流れ落ちる…だが、今のライトニングはそんなことをもう気にしてはいない。
掌に触れた熱が愛しくて、微かに浮かんだ微笑みをフリオニールに悟られないようその肩に顔を埋めたまま手に触れる昂ぶりをそっと握りこむと、その手を動かし始めた。

「…ライト、そんな急に…」
「落ち着かせようと思ったらこれが一番早いだろう」

幾度も触れているうちに、ライトニングはひとつ気づいていたことがあった。
ただ握りこんで扱くだけでなく、時折フリオニールが特に強く反応することがあることも…それが大体、どういうときなのかにも。
それを確かめるように親指の腹を雁首の裏側に滑らせそこを執拗に刺激すると、ライトニングの想像通り、その動きにフリオニールは熱い吐息を漏らした。

「ライト、そこ…っ」
「何度も触っていればお前がどこを触った時に一番反応するのかくらい気づく」

握った手は上下に動かしながら、親指だけは執拗に特に弱いらしい「そこ」を擦り上げ続ける。その度に小さく息を漏らして快感を訴えるフリオニールがただただ愛しくて、ライトニングは微かに顔を動かす…普段耳朶にある赤い石は、海に入るからか今日は外されている。
それに気づくとライトニングはフリオニールの耳朶に舌を這わせ、その度にフリオニールの身体がびくりと震えるのを確かめ…そして、微かに笑みを漏らすのであった。
いつの間にかフリオニールの腕はライトニングの背中に回されている。しっかりと抱きしめられたまま、手の中の昂ぶりの熱を楽しむように動かす手は止めない。
洞窟の中に響く波の音と、フリオニールの吐息と鼓動…ライトニングはその三つだけに耳を傾けながら、自分を抱きしめる腕の強さに一度目を閉じた。
そのままライトニングの唇はフリオニールの首筋から鎖骨の辺り、しっかりと筋肉の盛り上がった胸から刻まれたかのようにしっかりと割れた腹筋の上を滑り降りる。
当たり前のようにフリオニールの前に跪くと、波の音に混ざってライトニングの膝が水に浸かった微かな音がする―
空いていた左手でフリオニールの水着を膝の辺りまで下ろし、そのままいきり立ったフリオニール自身の先端に軽く口付けた。
唇で挟み込むように先端をくわえ込むと、先ほどまで指で刺激していた雁首の裏側に舌を這わせる―先端からあふれ出した先走りのぬるりとした感触に一瞬だけ眉を顰め、それでも唇の動きは止めることなく根元のあたりまでしっかりとくわえ込み、舌を這わせる。


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