激情の仮面-4/6-






しっかりとフリオニールの身体にしがみついたまま、気づけば自分でも抱えられたまま腰を揺らしていたことに気づいて―でも、今のライトニングにはそれを恥ずかしいなんて思う余裕はもう残されていない。
ただただ今は、この快楽に溺れてしまいたい―気づけばそう願っていたライトニングに迫りくる二度目の絶頂。
それでももっと、やっと繋がりあえたのだからもっとフリオニールを感じていたい。
殺したかったのは声か、それとも快楽の底へと堕ちて行きたくなる誘惑に負けそうになっている自分自身の心なのか―ライトニングはきつく唇を噛み締め、しっかりとフリオニールの身体にしがみついている。

「…気持ちいい?」
「ん…あ、はぁっ」
「…俺のこと…好き、だよな?」
「っ、んぅ…」

答えようにも既に声は言葉にならず、ライトニングは無我夢中といった体で何度もこくこくと頷いてみせた。
それに対して満足げに微笑んだフリオニールの動きがいっそう激しくなる。更なる快楽をライトニングから引き出そうとするかのように。
自分が放つ声もフリオニールの吐息も、肌がぶつかる音も先ほどよりも激しくなる水音も―何もかもがライトニングを捕らえて離さない。
その全てがひとつに、今自分を間違いなく征服しているフリオニールへの愛しさへ集約されていくのを自分でも感じる。
身体の奥からめちゃくちゃにかき回されて、そのまま熔けてしまいそうになるほどの熱に浮かされながらライトニングはただフリオニールから与えられる快感に溺れていく。
目の前に…そして自分の中にいるフリオニールへの強く深く激しい愛が、快感と共にギリギリの一線で保っていた理性を押し崩していく―

「っ、そんなに…締め付けられたら…もう…」

耳元で囁かれたフリオニールの声からほんの一瞬の間すらなく、先ほどよりも深く激しく強い快感がライトニングを襲い…そして身体の奥で放たれる熱を感じる。
そして、頭の奥で弾ける何かとそれと同時に遠のく意識―今のライトニングにはもう、何も考えられない…

「…愛してる、ライト…」

その言葉には頷くことしか出来ない―そのまま目を閉じたライトニングは全身を支配する甘い痺れとけだるさだけに身を任せていた。


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