激情の仮面-3/6-






それに、抱きしめられているのだからライトニングだって気づいている。未だ衣服の中に収められているとは言え、自分の下腹部に触れているフリオニール自身は既に充分な硬さを持ってライトニングに押し当てられていることに―
その硬さと熱を感じるだけで、身体の奥から何かが溢れるのに気づく。一度満たされたはずなのにそれだけでは足りないと心の奥で思っている自分に気づくが今のライトニングにはそれを恥ずかしいと思うことなどもう出来ない。

「…フリオニール…もう…」
「もう…何だ?はっきり言ってくれなきゃ分からない」

普段のフリオニールなら絶対に言わないであろう一言。それだけでライトニングの求めているものを察して、その先へと進むはずのフリオニールなのにそんなことを言って、やはり肝心な場所に触れないようにしながらただライトニングの肌を撫で回しているだけで。
ライトニングが焦らされるのを嫌がる事だって充分知っているはずのフリオニールのそんな態度に、彼が普段とどこか違うのを思い知らされはするものの、だからと言って―今のライトニングにそれを咎めるほどの余裕は残っていなかった。
肩越しにその背中に腕を回し、顔を上げるとフリオニールを真っ直ぐに見つめる…今のライトニングに、躊躇いなんてものは存在しない。

「もう挿れてくれないか…欲しいんだ、フリオニールが」

その言葉にフリオニールは大きく息を吐いて、ライトニングを抱きしめる腕の力が強くなる。
先ほどまでとは明らかに違う…抱きしめられるだけで愛しさと優しさを感じる、いつものフリオニールがそこにはいた。

「…ほんとはもっと焦らそうと思ってたのに…そんな風に言われたら俺が我慢できなくなるじゃないか」

片腕でライトニングを抱きしめたまま、ベルトを緩め下着ごとボトムスを下ろす―そして、抱きしめていた腕を解くとライトニングの左脚を持ち上げ、大きく開かれた秘所に自身を押し当て、一気に根元までねじ込まれる―
望んでいたフリオニールの熱に、ライトニングの身体に激しい電流が走る。
無意識にフリオニールにしがみつく力が強くなった…ところで、今度は右脚を持ち上げられライトニングは両脚を開いたまま完全にフリオニールに抱えられる格好になっていた。

「え、そんな」
「俺に掴まってたらいいから」

フリオニールの腕がライトニングの両脚を抱えたままその身体を大きく揺さぶる。
そして揺さぶられるたびに、フリオニールの力と重力が掛け合わさって深く貫かれる―普段とは全く違う感覚に、ライトニングの身体を駆け回る快感は新鮮で…その分強く感じられて。

「やめ、ろ…なん、か…変…」
「やめていいのか?」

悪戯っぽく囁かれた言葉にライトニングは激しく首を横に振る。
本気でやめろなんて言えるわけがない。今のライトニングをの全身を襲うのは間違いなく激しい快楽で、その虜になっている今のライトニングがここから逃げることなどできるわけがなくて。
ただでさえ一度達して敏感になっているせいか、普段よりも荒っぽく激しく揺さぶられているせいか―今までに感じたことのない官能がライトニングを支配し始める。
心も身体も何もかも全てがフリオニールに奪われて、自分に残されているのはただ…この快楽を自分に与えているフリオニールへの愛しさだけ。


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