愛欲の虜-3/6-
「そう言えば、その…どこで?流石にみんなの見てる前でってのは遠慮したいんだけど」
「あのテントを使うといい…他の者がなるべく近づかないよう私も配慮しておくので、そこは気にする必要はない」
ウォーリアオブライトはそう言って、野営地の中心から一番離れたテントを指し示した。
それにはうなずきを返し、フリオニールはライトニングを抱き上げたままそちらの方へ向かう。
「…ついていったり覗いたりしようなどという不埒なことは考えないように」
釘を刺すようにウォーリアオブライトはそう言って、そしてシャントットに視線を落とした。
「とにかく、今回はどうにかなったからいいようなものの今後はもう少し魔法の実験は慎重に行っていただきたい」
「分かっていますわよ、わたくしだってあなたごときにここまで言われるのはもう御免ですわ」
それだけ言い残すとシャントットは元いたひずみのある方角へととことこと歩いていった。
歩く姿だけ見れば可愛らしいのに何故彼女はあんな性格なのだろうか、と見ている皆が思っていたとかいないとか―
さて。
ウォーリアオブライトに指示されたテントに入ると、フリオニールは抱き上げていたライトニングをそっと横たわらせた。
「…大丈夫か、ライト」
「あまり大丈夫じゃない…と言うよりも」
言葉を放つよりも先にライトニングはフリオニールに向けて腕を伸ばしてその身体をまさぐるように手を動かす。
その手は真っ直ぐに下半身へと伸びる…あまりに性急で彼女らしくないその行動が、今の彼女が欲情に支配されていることの証左となる―
「え、ライト…」
「鎧…邪魔だ」
短く呟かれたその言葉と表情に気圧されるようにフリオニールは頷き、手早く鎧を脱ぎ始める。
ライトニングは呼吸を乱しながらじれったそうな表情を浮かべ、自分の身に纏った衣服を脱ぎ捨てていく―その瞳は既に熱く潤んでいて。
ようやくフリオニールが胴を包む鎧を脱ぎ終えたところで、ライトニングはすぐにフリオニールのベルトを緩め、ボトムスを下着ごと一気に引き下ろした。
戸惑いもあってかまだ充分な硬さに至っていないフリオニール自身を確かめると、ライトニングは根元を緩く手で握りこみながらなんの躊躇いもなく先端に口付ける。
そのまま咥え込むと、唇を前後させながら緩々と舌を這わせ始めた。
「っ、ライト…そんな急に…」
「…もう待てない」
一度離した唇で短くそう言うと、ライトニングは再びフリオニール自身を咥え込んだ。そのまま何の躊躇いもなく、舌は刺激を強めるように這い回る。
柔らかな唇と舌の動きに、次第にライトニングの口腔内で熱が生まれ始める―
次第に硬さを増し熱くなってくるのを確かめたのかライトニングはそこで一度唇を離した。