リクエスト作品 | ナノ






風呂を上がったらナマエはわざわざレモンスカッシュとか用意しててくれていた。ほら、あのレモンの蜂蜜漬けってやつが入ってんの。滅茶苦茶美味しかった。そんで、ナマエが風呂に入って暇になったからナマエのベッドでうつらうつらしていたらそのまま寝かしつかされてしまった。なんと子守唄付きで。(といっても何故か『ビンクスの酒』だったけど。あれは子守唄と言っていいのかどうなのか…。)

そして一番驚いたのはナマエが一緒のベッドで寝ていたこと。…いや、ナマエのベッドだけどさ!そこはさ、ちょっと、なんていうか……ねぇ?男心を察してくれたらちょっと、遠慮してほしかったというか、してほしくなかったというか…ごにょごにょ。

「…おはよう」
「ん、ちゃんと寝れたか?顔色は…戻ったな。隈も無いし」
「え!?俺隈あった?」
「あぁ、薄らとだったけどな」

それは知らなかった。お洒落には気を遣っているつもりだけどまさか隈まであったとは…と焦る。ついでに昨日の服装について聞かれて本当に驚いた。俺ただのTシャツとジーパンだけだったの!?やだなにそれダサい。(世界中のTシャツ&ジーパン愛好者様すみません。)

「隈、か……」
「どうしたの?」
「いや、ちょっと嫌なものを思い出してな。コンマ一秒で忘れ去った」
「そっか」

何を思い出したのか分かったので俺もさっさと忘れ去ることにした。だってほら、噂をしなくても現れるような奴だし。噂なんてしたら絶対に現れるからね。




≡≡≡≡≡≡




「ほう…それでお前はナマエの風呂に入って剰えそのままナマエのベッドでナマエと一緒に寝てナマエと一緒に起きてナマエと一緒に朝飯を食いに来たわけだね」
「うんそうだけどちょっと待ってサッチ怖い!」

俺ジョズに話してたんだけど!そりゃあみんな集まる朝食の場で話してたら聞こえるわ!叫ぶハルタに叫び返すサッチ。その後ろでナマエがフォークを構えて二人を見ていたのはジョズしか知らない。それ以上煩くしたら刺すからな。オーラがそう語っていた。ジョズだけは空気を読んで口を噤む。偉いぞ。

「何だよその超絶羨ましい体験…!」
「俺と変われハルタそして俺もナマエとベッドで一緒ににゃんにゃんする!」
「俺にゃんにゃんしてない!」
「ったりめェだ!そんなことあったらここ(食堂)にいる全員がお前をフルボッコにするわ!!」
「その前に俺がお前のそれをぶった切って突っ込むもんも突っ込めなくさせてやる!」
「怖ろしい事を言うな!……ってお前何でここにいるんだよ!!」

サッチが振り返った先にはドヤ顔のロー。いつの間にいたのかさっぱり分からないくらい背景に溶け込んでいた。手に持っている迷彩柄の布で何とかしたとか言わないでくれ頼むから。

「どこかで烏屋が俺を呼んでいる気がした!それよりもお前!俺の烏屋と一夜を共にしたとは何事だ!起訴するぞ!」
「どこに!?」
「セツ、コーヒーおかわり」
「はぁーい!」
「ナマエはこっちの状況に少しでもいいから目を向けよう!?」
「外科医が来るとな…疲れるんだ」
「心底嫌そうな顔をしてる!!」
「俺だってたまにはボケたい」
「だからって俺にツッコミを任せないでよ!」
「突っ込むのは俺に任せろ!!
「何『上手い事言った!』って顔してんだ全然上手くねェからな!帰れ!」
「嫌だ!お義父さんに御挨拶するんだ!」
「何故に駄々っ子風!?」
「つーかお義父さん!?」
「オヤジに何言うつもりだい…」
「そりゃあ…娘さんを僕にくださ「『水流包囲』!!」あぁん!そんな乱暴したって俺の烏屋への愛はゴボォ!!」

それまで黙っていたナマエが動いた。ローをぶち殺す勢いで。そして、殺されかかっているというのにほんのり顔を赤らめているローの反応に周囲がドン引きなのは言わずもがなである。

「…気持ち悪い声を上げる余裕があるならもっとイケるよな?」
「ガボッゴボボォッ!!(俺は烏屋の中でイくんだ!!)
「よし分かった。死ね
「ガボオオオオオオッ!!」





眠気も吹き飛ぶ嫉妬心

(あー、風呂入ってこよ)





→後書き+懺悔


 

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