リクエスト作品 | ナノ






その後、「折角誘ってもらったんだし、俺の部屋で飲まないか?」というナマエの提案に嬉々として頷いたナース達。モビーに戻る頃には大分日も傾いており、夕食もそこそこにしてナマエの部屋へ集まった。

「それじゃあ………只今より、『女子プチ愚痴大会〜愚痴を言わなきゃやってなんねーぜ!〜』を開催する!」
「「「「おー!」」」」

何処かで観たような光景だ。そして誰も大会名について突っ込まない。何故ならナースの優先順位はナマエがダントツで一位だからだ。大会名に突っ込む暇があったらナマエ隊長を視かn…観察するわ!ナースの心が一つになった。

「ナマエ隊長、私のためにカクテル作ってください!」
「…エリザ、俺がカクテルについて詳しくないって知ってるだろ」
「作り方なら私が手取り足取り腰取り教えますから!」
「最後のはいらん」

それと無駄に荒い息をどうにかしろ。もくもくと道具を準備するナマエと、ハアハア息荒くナマエの腰に触ろうとするエリザ。当たり前の如くエリザの頭にナマエのチョップが落とされた。


シャカシャカとシェイカーを振る音。時折、ミキシンググラスとバースプーンが触れ合ってカチャリという音が部屋に響く。

「……ん、こんなもんか?」
「はい!」
「流石ナマエ隊長ですね、完璧です!」
「ちょっと見ただけでこんなに簡単にできるもんなんですね…」
「格好いい…!」
「人間とは神秘の塊…」
「(何か妙に深い言葉を言ってる奴がいる)」

きらきらした目でナマエを見る者、口を尖らせつつナマエの手元から目を離せない者、うっとりと頬を上気させる者、感慨深く唸る者。そんなナース達を半ば呆れたように見つつ、ナマエは口を開く。

「…おかわりは?」
「あ、私欲しいですー」
「ユーリか、何が飲みたいんだ?」
「ホワイト・ウィッチでお願いしますー」
「私も欲しいです!ミモザでお願いします!」
「私もピーチレディをお願いしてもいいですか?」
「ナツはミモザで、リリーはピーチレディだな」
「「はーい!」」
「私もお願いします!!ナマエ隊長の御手より作り上げられた色鮮やかな御神酒(おみき)を!!」
「よし、水道水だな」
「すみませんバイオレットムーンでお願いします」

最初っからそう言え。すみません、ナマエ隊長が注いでくれたものなら全て御神酒に変わりないのですがどうせならナマエ隊長の御手から作られたカクテルの方が…。もう黙れ。エリザを見る目が段々と冷たくなっていくナマエ。こいつとローは絶対に会わせてはいけない、とナマエは密かに決意した。絶対面倒臭くなる。

「シロップとか酒とかの材料は各自用意しろよ」
「「「「はーい!」」」」

きゃっきゃうふふ…、とまではいかずとも楽しそうな女性陣。それを扉の隙間から見ていた影の一つが動いた。

「俺も仲間に入れろー!」
「あっ、おいエース!」
「馬鹿だよい…」
「「「きゃあっ!?」」」
「……エース」

扉を突き破る勢いで入ってきたエース。その後ろから顔を出したサッチとマルコ。ナースたちは驚いて手に持っていたグラスを落としそうになる。ナマエは溜め息を吐いてエースの頭に拳を落とした。








 

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