エースを叩き起こし、途中で合流したマルコと一緒に食堂に向かう。
「全く、いつになったら一人で起きれるようになれるんだ…」
「一生無理だろうねい」
「んだと!?」
「俺の特攻隊は不寝番もやってるんだ。しかも、俺は副船長としての仕事もある。朝ほど忙しい時間はないんだぞ。お前にばかり時間は割けれない」
「だから、キイチが俺におはようのちゅーをしてくれたら起きるってば」
「あ、マルコ。今日の朝飯は何だって？」
「サッチがキイチにはフレンチトーストを作るって言ってたよい」
「よし！」
「まさかのスルー!?」
朝からサッチのフレンチトーストを食えるのは久しぶりだ。昨日は夜中に襲撃があったから疲れてるし、甘いものを食べたかったんだ。
後でサッチに礼を言っとこうかな。
「なーなーキイチー」
「何だ？」
「おはようのち「あ、ビスタ。後で俺の所に書類を持ってこいよ。締切近いだろ」
「ああ、分かった」
「キイチー!!」
「…もういい加減あきらめろい、エース」
「やだ!!」
「ガキかよい……」
「キイチキイチキイチキイチー!!」
「うるさいぞエース」
「だーかーらー!!キイチがおはようの「おはようございます!!副船長!!」「姉さーん!!おはようございます!!」
「あぁ、おはよう」
「…………」
「ぎゃああああ!!エース隊長何するんですか!?」
「ああああ熱ぅううっ!?」
「うわああああ!!」
エースの炎から逃げるクルー達。…朝から何をやってんだか。下手に絡むのも面倒なため、それを無視して食堂のドアを開けた。
「はよ、キイチ」
「おはようサッチ」
「またエース起こしに行ってたのか？」
「あぁ、いつも通り中々起きなくてな…」
「さっきからあんな調子だよい」
「……………うわ」
マルコが指さした方には、食堂の隅で座り込み、のの字を書いてふて腐れるエース。あんなのが二番隊隊長…そして俺の弟。……なんだろう、この関わりたくない空気。
「…キイチー……」
………はぁ。
「……エース」
ぴくりと反応するエースの肩。だが、こちらを見ようとはしない。
「エース」
さっきより少し強めに呼ぶと、エースの顔がゆっくりとこちらを振り返る。それを見て素早く近寄り、エースのテンガロンハットを取った。ちょっと涙目なエースが俺を見上げている。…こんくらいで涙目になるなよ。
―ちゅ、
『「「!?」」』
「え………？」
「ほら、朝飯を食うんだろ？」
「…！ああ!!」
先程のふて腐れ様は何処へ行ったのか、ニコニコとするエースにこっそり溜め息を吐く。現金な奴だ。まぁ、素直だということでポジティブに考えよう。素直なのは良い事だ。…素直すぎるのもどうかと思うがな。
「……ん？」
『「「………」」』
いつの間にか、見事なまでに固まっているクルー達が出来上がっていた。おい、食堂の入り口が塞がってるぞ。
「早く朝飯食おうぜー!!」
クルー達とは対称的に清々しい笑顔のエース。マルコも固まっている側のため、表情に変化はなくその場に留まっている。
「……………はぁ」
俺はまた溜め息をひとつ吐いたのだった。
白髭海賊団の朝
(あ、そういやサッチ)
(？)
(いつも美味い朝飯ありがとな！)
(！ お、おう！)
*･*･*･*･*
なんか…読み返してたら姉さんがキス魔みたいになってて吐きそうになった／^q^＼
やはり最初はキャラがぶれまくってますね。恥ずかしくて死ねる。うひい。
大分加筆修正をした気がしますが、基本的に話の流れの変化は特にないです。多分。
∴13/10/14 修羅＠
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