『ねぇキッド兄、みーちゃん何処にいるか知ってる?』 「あ?俺んとこは来てねーぞ」 『そっか…』 「いねーのか?」 『うん…、朝から見かけないからちょっと心配になって』 「大概は俺かアルんとこにいるからな」 『今日の夜は冷えるみたいだから、私の布団に入れてあげようと思ったんだけど…』 「アルの布団だと!?」 「うわっ」 『何処から湧い…出てきたの、ロー兄』 「(今『湧いて出た』って言いかけたな…)」 「俺はアルの声が届く範囲であれば何処からでも湧いて出ることができるんだ!」 『ロー兄、盗聴って言葉知ってる?』 「つーか、湧いて出るってことを自分から認めやがったな」 「あのクソ猫が俺のアルの布団に入って俺のアルとにゃんにゃんするだなんて俺には耐えられない!!」 『あれ、いつの間にか話が変な方向に飛躍してる』 「もうローは放っておけ。外へ探しに行くか」 『そうだね』 「だからアルは俺とにゃんにゃんしてその後二人きりで幸せな家庭を築くべき…………!?アルは何処だ!?」 「アルならお前が一人で妄想してる間にキッドと外へ行ったぞ」 「クソ親父が!何で止めなかった×××(ピー)野郎!!」 「…お前には親に対する口の利き方を一から叩き込む必要があると常々思っていたところだ。こっちにこい、少なくとも一時間は放してもらえると思うなよ」 「放せええええ!」 ≡≡≡≡≡≡ 「…見つからねーな」 『そうだね、何処に行っちゃったんだろ…』 「もう家に帰ってるとか?」 『…ううん。みーちゃんが帰ったらメールしてってお姉ちゃんに頼んできたんだけど、まだメールきてないから多分家にはいないと思う』 「用意周到だな…」 『だって…………ついでにロー兄が私達を追いかけてきたりこの隙に私の部屋に入ったりしてないかを見張ってもらってるから』 「そっちがメインだろ」 「違いない」 『あ、…!?』 「アルにキッド。どうしたんだ?こんなところで」 「キラーかよ。お前こそどうしてここにいんだ?」 「丁度お前の家に行こうと思っててな。…ほら、アル」 「なーう」 『みーちゃん…!』 「何処にいたんだ?」 「俺の家の池にいる鯉を狙っていた」 「にゃふっ」 『キラーさんの家で何て事してるの…』 「…そんで、こいつの首輪を見て俺ん家に?」 「いや、アルがこの猫を嬉しそうに抱いていたのを思い出したから、とりあえずお前の家に行ってアルに聞こう思ってな」 「すげぇ記憶力だな」 『………』 「…アル?顔が赤いが…体調が優れないようなら家で横になった方がいいぞ」 『な、なんでもないです…!』 「にゃん」 「?」 「(…そういやアルってキラーの事……いやいや、まさかな)」 にゃんこ捜索隊 (何でやり遂げたような顔してるの、みーちゃん…) 恋のキューピットとかね( ^ω^) にゃんこはアルちゃんの恋心を理解して…おや、誰か来たようだ ←戻る |