「う……うぅ………………チワワ!?
「チワワ(スペイン語: Chihuahueño)は、犬種の一種である。世界的に公認された犬の中でも最も小さな種類であり、メキシコのチワワ地域が原産地である。(Wikipedia参照)」
「うおっ!?」
「久しぶりだな、キッド」
「ぎ……ぎゃあああああああああああああ!!」

≡≡≡≡≡≡

『あ、お兄ちゃん帰ってきたんだ』
「毎度毎度よくやるな、あいつも」
「キッドの奴はからかい甲斐があるからなー」
「(平穏な日々を送りたい…)」
「だから毎回あんな起こし方すんじゃねぇよ!!つーかいつから俺の部屋に居やがった!」
「今朝の2時からだ」
「それは深夜っていうんだよ!!そういうとこも変わってねぇんだな!!」
「お前も趣味が変わってないようで何よりだ。今朝のアルがチワワのコスプレをしたという夢の感想はどうだ?」
「何!?アルがコスプレした夢だと!?」
『そこに反応しないでよロー兄』
「か……可愛かった…」
『キッド兄…素直に感想を言わないで』
「久しぶりだな、アル」
『うん、そこで普通に私に挨拶をしてくるとは思わなかったよお兄ちゃん。マイペースさは変わりないようで安心したよ』
「今回のお土産はこれだ」
『…いつもありがとう。一応聞くけどこれは何なのかな?』
「前回の髪飾りとお揃いの首飾りだ」
「あぁ…お前が唯一まともなお土産を持ってきたと家族全員で驚いたあれか」
『一応あの髪飾りは毎日着けてるよ』
「そうか。あの髪飾りは魔除けの呪文が所狭しと書き綴られているからアルに丁度いいと思ったんだ」
『あぁ…その話を聞いた途端に家族全員でため息吐いたよね』
「最初はただの黒い髪留めだと思ってたのにな」
「まさかその黒いのが全部魔除けの呪文だとは誰も思わねェよ」
「(それよりもアルに丁度いいってどういうことなんだ…?)」
「アル、今回の首飾りも同じように魔除けの呪文が書いてあるぞ。髪飾りとセットで使ってくれ」
『…ありがとう、お兄ちゃん』

素直に喜べない帰還
(まだおかえりすら言ってないんだけどなぁ)

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