「………」
「………」
「………」
「………」
『うわ、何この空気。皆黙ってどうしたの?』
「……あぁ、アルおかえり。…いや、この呪いの手紙がな」
「…真っ黒の封筒と便箋に赤い文字…」
「…おい、まさかこれ血じゃねぇだろうな…」
「血だったら長時間放置していれば黒く変色する。ただの絵の具だろ」
「…………そうかよ」
「…何でそんな時だけ活き活きと答えるんだよ、お前」
「ふっ、俺はこれでも外科医だからな」ドヤァ
「「(うぜぇ)」」
『あ、この手紙お兄ちゃんからだね』
「何?俺はアルにこんな悪趣味な手紙は書いてないぞ」
「お兄ちゃんって単語に反応したな」
「今のお兄ちゃんってのがローの事でないのだけはあたしにだって分かるぞ」
『お兄ちゃん、今マチュピチュにいるんだって』
「そしてスルーなのか。アル」
「お兄ちゃんはアルの目の前にいるぞ。それとも俺が見えないのであればアルとゼロ距離になるまで近付こうか」はあはあ
「鼻息荒くアルに近付くんじゃねぇよ変態」
「(何であんなのが俺の息子なんだろう…)」
「つーかマチュピチュって…世界遺産のやつだろ?何しに行ってんだよ、あいつ」
『さあ……手紙によると、この前宇宙人に自家製藁人形プレゼントしたって書いてるけど』
「「「「それはない」」」」
『皆して首と手を高速に振ってまで全否定?』
「だって明らかに有り得ないだろ!宇宙人て!!」
「つーか、もしそれが本当だったとしても藁人形プレゼントするやつが何処にいるんだ!!誰も喜ばねぇよ!!」
『目玉が飛び出るほど喜んでたって書いてあるけど』
「グロいな!!」
「あたしだったらもう少しマシな嘘を考えるぜ。空から舞い降りたペガサスに乗ったイケメンにプロポーズされたってな」
「ボニー…それも直ぐに嘘だと分かるだろう」
『あ、写真入ってるよ。宇宙人と撮ったんだって』
「何?どれどれ…………」
「どうせCGだろ………」
「着ぐるみとかじゃ……」
「…………おい、これ…」
『どんな感じだった?私まだ見てないんだけど』
「「「「(この写真、アルには見せられない…!!)」」」」

送られてきた写真はほぼR15指定ものだったとか(後日談)

「(何だこの写真!?無駄にリアルすぎる!!きもっ!!)」
「(つーか目ん玉飛び出た後に写真を撮るんじゃねぇよ!!変な液体飛び散りまくりじゃねーか気色悪い!!)」
「(兄貴のやつこの宇宙人とにこやかに手を握り合ってるぞ!!あたしでさえこんなゲテモノは食うことはおろか、触る事すらできないってのに!!)」
「(待てボニー、話がずれてるぞ)」
『? 皆どうしたの?』
「「「「や、何でもない」」」」
『あれ、この光景デジャビュ』

呪いの手紙with記念写真
(あ、今週には帰って来るんだって。お兄ちゃん)
((((!?))))


もう誰がお兄ちゃんなのかお分かりかと(^ω^)
そしてこの後、親子が全力で協力し合ってアルに写真を見せないよう奮闘したんだとかしてないとか。

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