「どこにいくの?」
「んー、秘密」

 わたしの手を握っていく雪男のあとを後ろをついて行くと雪男のさらに先に夕焼けが見えた。雪男の輪郭を夕日がなぞっていてきれいだなあ、そう思って見つめていたら雪男が振り返って「どうしたの?」と聞いてくるからなんだか照れてしまって俯く。

「な、んでもない」
「そう?」
「うん」

 頷くと「ふぅん」といったと雪男が「着いたよ」といって足をとめたから顔を上げると目の前の光景にびっくりしてぽかんと口を開けてしまった。

「うわあー…きれい、」
「喜んでくれてよかった。一緒に見たかったんだ」
「雪男…ありがと」
「どういたしまして」

 きゅっと雪男と繋がっている手に力をこめるとくすぐったそうに雪男が笑った。
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