Dグレの世界に行ってみる5 「コーヒー飲む人ー?」 リナリーと戻って聞けば、あちらこちらからわらわら集まってくる科学班のみんな。 「お疲れ様です、班長」 「お、サンキュ、レイ」 「いえいえ」 最後の一つをリーバー班長に渡して、自分の席に着く。 「おーい、みんな起きてるー?」 そのことに、目の前の資料から視線を上げると笑顔の室長とロボット、その名もコムリンU。 室長の頭脳と人格を完全にコピーしたイノセンス開発万能ロボらしい。 (室長の頭脳はいいとして、人格をコピーしてるってところが怪しいんだけど…) ずずっと紅茶を飲む。…やけどした。 ひりひりとする舌を冷やしながら、コムリンを見ているとカップをリナリーから受け取って、飲んだ。 うん、飲んだ。 「あ、」 「兄さん、コムリンってコーヒーって飲むの?」 リナリーの質問にレイの視線が室長とコムリンの間を行き来する。 「コムリンはロボットだよ?コーヒーは…」 いやな予感がしてそろりそろりとコムリンから離れる。 「飲んだの…?」 コムイ室長の声がした後に科学班の部屋から出るとドン、という鈍い音がした。 (室長の発明品はほんと恐ろしすぎる) (ああもう、どこに行こうかな…) |