Dグレの世界に行ってみる8

レイたちが隠れて、話していると吹き抜けのところを科学班のみんなが四角錐を反対にしたような機械に乗りやって来た。

「班長〜!早くこっちへ!」
「あ、アレンとトマも帰ってたの?こっち来い早く」
「レイ、お前、そんなとこにいたのか…」
「リナリィー―!まだスリムか―い!?」

いつの間にかいなかったレイを呆れた目が見るメンバーもいるが、レイは見なかったふりをした。
さまざまな戦闘を繰り広げたのか、満身創痍の科学班がリーバーたちを心配する中、元凶でもある室長はリナリーの無事を心配している。なぜならコムリンが故障したときに、エクソシストに対してマッチョにするといい、その時にいたリナリーに麻酔針を打ち、狙われていたためだ。
レイもさすがにリナリーのマッチョは見たくないなぁ、と思った。
リーバーが「お前ら落ち着け…」と顔を引きつらせるとちょうど後ろの壁が破壊されてコムリンが登場した。

「来たあ!」
「もういや…」
「がんばってください、レイ!」

コムリンの登場により、吹き飛ばされたレイが肩を落としていると、アレンが優しくなだめてくれた。
アレンの優しさがレイのすさんだ心を癒してくれる。
アレンはホストになったら儲けそうだな、と逃避しそうな頭で考えた。
失礼な話である。

「インテリなめんなよお!」
「壊(や)れ―――!!」

レイがそんなことを考えているうちに、いつの間に取りだしたのか、ジョニーが特製の銃を構えた。
その時、みんなの心が一つになった。「ぶっ壊れろ!」と。
けれど、それをひとりが阻止した。コムリンの生みの親のコムイである。

「ボクのコムリンを撃つなああ!!」

その時運悪く、ジョニーの手がスイッチを打つところだったので、弾を撃つ反動で機体は回転を駆けながら教団中を打ちぬいた。

(何してんだお前ら!!殺す気か!!)
(というか、リーバーさん!レイが!大丈夫ですか!?しっかりしてください!)

散弾した弾により破壊した瓦礫がレイの頭に衝撃を与えた。
そして、薄れゆく意識の中でレイが聞きとったのはここまでである。




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