「やさーしくーみまーもるーわたーしのーこのーてでーねむりなさーいーっ」
「………」
「笑ってたー泣いーてたー怒ってたーキミのことー」
「…」
「おぼえていーるーっわすれないーいーつまーでもーけっしーてー、until my life is exhaustfd」
「あのさあ…何でお前英語のテスト破滅的なのにそんなに流暢な英語な訳?」
「……さあ…」
だって好きなんだもの、この歌。取り敢えず理由はそれだけだから適当に誤魔化しておこう。正直面倒くさい。あと英語のテストが破壊的なのはお前もだろう花村くん。君が毎回討ち死にしてるのはもう隠しようのない事実だよ。その点私は英語が苦手なだけだからね、問題無い!…って誇らしげに言ったら、月森このやろうに俺の足元にも及ばないな、なんて鼻で笑れたよ畜生め。お前が天才過ぎるんだ、このガリ勉め。花村くんたちと放課後遊んでるっぽいのに何故そんなに頭が切れるんだ…!あ、完二がいつも連れて行かれるって言うかね、着いて行くのが悔しいから今度着けてやる事にした。今日はジュネスのバイトのお手伝いさ!
「らっしゃっせー!」
「何処の魚屋だよ」
花村くん的にこれは魚屋のイメージらしい。屋台をイメージしたのに、何てこったい。
「ようこそお越し下さいまし。」
「天城ンとこでやれよそれは…」
「ビンゴォ!ピンポコピーン正解!」
「何ビンゴ?つかポコって何だよ!」
「花村くん私に構ってないで仕事すれば?」
「何でその原因に言われなきゃなんねーんだよ!」
「あ、こちらはジュネスの…」
「……!!」
はっはっは、ざまあw…違う違う、私は正論を言っただけじゃないか。いつまでもお喋りを続ける可哀想な店員1に対する正当な注意ですよ。何で急にしっかりしかたってお客さんが来て恥ずかしくなったからに決まってる。店員が騒いでたらおばさま方に「いやだわぁ、最近のコは」だなんて言われてうるせーよこのおばさまめとか言っちゃう前に此方がしっかりやるのさ。流石私、冴えてる!
「あ、足立さん」
「何ィっ!」
「嘘」
「死に晒せくそ村陽介ベ」
「ひでえ!」
「黙れジュネスのゴミが」
「どんだけイラついてんだよ!」
「お前に足立さんの名前を呼ぶ価値無し」
「ええー…」
嘘だと…私が今どれだけ足立さんに会いたいと思ってるんだ!大体バイトを引き受けたのだって足立さんがキャベツコーナーに来るかなあるんるん、って言うのを期待してやってるんだぞ!お馬鹿!その期待を嘲笑うかのような嘘…冗談じゃなくて嘘なんだ、ユーモアの欠片も無い!全く何て狼藉…!罰として今日の花村陽介ベの時給は私が貰う事にしよう。
「何、百面相してるんすか?」
「あぁん?お前の所為……ってあれ。何だ、尚紀かあ。御免よ尚紀、君に言った訳じゃないから」
「はあ、そうすか…」
「って言うか、尚紀がジュネスなんて、どうしたの?」
「いや、ちょっと…」
「よう、小西弟!」
「尚紀です」
「スケベは引っ込め」
「何で其処まで辛辣なんだよ…!」
「それで、どうしたの?」
「え、何シカト?放置プレイ?」
「いや、あの……まあジュネスはもうどうでも良くなったんです、よ」
「ほう」
「先輩が今日ジュネスに行ったって聞いたんで…ついでに」
「え」
「か、買い物をついで…に…と思って」
う。…わぁああ何この可愛い生き物!?何どうしちゃったんだろうこれ!!だって私が愛でてる子(と大人、)は辛辣と言うか何となく疎遠な態度を取って来るのに尚紀は私のついでに買い物に来た、とそうはっきりじゃないけど言ったのだよ聞いていたかいそこのおばさん!背後でどんよりしてる花村くんはもう放って置こう、今は目の前の後輩が可愛くて可愛くて堪らない。所在無さ気に頭を掻いて、視線を彷徨わせて。ぐぅうう可愛過ぎる。抱き枕にしたい。純粋に、夏だけど。遂に私の努力が実ったんだね、皆愛でてるのにいつまで経っても辛辣(主に足立さん)な態度を取るから寂しかったんだよ実はね。でも尚紀は割と素直な反応してくれていたから、完二よりやっぱり弟なんだなあ、とか思ってたんだけど。やっぱり今は家も大変だしお姉さんも居なくなって寂しいんだろうなあ。
姉みたいに愛でよう (それ位しか、出来ないからね)
何が起こったんだろう← 因みに最初のはP3のED
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