そう言えばマヨナカテレビとやらに映ってた完二みたいな…いや完二だったよねあれは。あの子可愛かったなー、あの猫みたいな口!何あの色気!むり、死んでしまいます隊長!…って花村くんに言ったら「ねーわ」みたいな顔されたよ!そんな馬鹿な!だって見たでしょ、一人称ボク可愛過ぎるじゃないか!お前の目は節穴か馬鹿野郎!まあ強いて言うならお姫様じゃなくて王子様目当てなのはアレかと思ったな。あんな格好でお姫様探しても逃げられるだけだけどね。私は両手広げて向かえるよ、だって完二だもの。
「そんなんだから花村くんはカノジョ出来ないんだよ」
「ちょ、ソレ関係ねーだろ!あれが可愛いっつったら男として問題だろ!」
「あんな可愛いのに?女子顔負けだよ?」
「いやそれはねーよ。お前病院行って来いよ」
「妊娠とかしてないよ」
「誰が言ったよそんな事。馬鹿かお前は。…頭と目ェ見て貰えっつってんの!」
「あー。花村くんが行くべきじゃ」
「な ん で だ よ!」
本当に花村くんは面白い!幾らいじっても飽きないなんて、中々居ない人材だと思う。しかもご丁寧に一つ一つ拾って突っ込んでくれるから、尚更。最初に見掛けたのは月森このやろうと一緒に登校した時だったっけ。自転車で転んでゴミ箱に顔突っ込んでごろごろもがいて…その時の月森の薄情さと言ったら!「そっとしておこう」…あんな生温かい目で言うから、笑いを堪えるのに必死だったなあ。あれからどうやって教室に入って来たんだっけ。ゴミ箱に顔突っ込んだから顔洗ったりしたんだろうな。(中でどうやって息してたんだろう。)その前に誰に抜いて貰ったのかが気になるけど。制服とか臭そうだと思って話し掛けて来たけど部屋の片付けしなきゃだから!、って言って逃げたっけ。朝、私たちが見てたなんて、知らないから「また明日」なんて。今思うと酷い事したなあ。そう言えばまだ言って無いんだった。まあ、良いか。
「おーい、杉島?」
「…っは、い何でしょう」
「何キャラだよ……何でもねーよ、何かぼうっとしてたからどうしたんかと思って」
「いや…花村くんは面白くて良いなあ、と思って」
「それお前が俺をいじって楽しんでるだけだろうが」
「いやいやとんでも無い。失敬な」
「モロ事実だろうが」
「……そう言えば」
「おい」
「ノロキンクリア!って言う文字の入ったスプレーがあって」
「………」
「それが毎回モロキンクリア!に見えるんだよね。今度使ってみようかな」
「お前1時間足らずで退学になるぞ」
何だかんだ言って、 (付き合い良いよね、花村くんは)
花村くんとの友情話(に、気付いたらなっていたと言う罠)花村くんイイコですよね!可愛いし!でも愛でる対象じゃ無いのは何故なんだろう…。
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