Love Call! | ナノ

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八十稲葉に引っ越してから、三か月くらいだろうか。丁度月森このやろうと同じ位の時期だった筈だ。正直色々あり過ぎて記憶が飛んでいるのは割愛だと思う。と言っても可愛いあの子たちの記憶は一つたりとも忘れていない。と言うか忘れる訳が無い。忘れられない。寧ろあの子たち程可愛い子を忘れる奴があろうか。そんな事は許さない。

あ、完二だ。完二…完二ちょう可愛い!何あの髪型!ひよこみたい!少し寝癖で跳ねてるのなんて鼻血ものだよ完二!完二結婚してくれないかな、嫁に来て欲しいんだけどな。家事はそんなに好きじゃないから出来れば完二が嫁になって欲しいな。ああ可愛い。可愛い可愛い可愛い。言葉じゃ足りないや、この可愛さを表すには何をすれば良い?

「完二ー!」

「う、げ先輩!」

うげ、だって。酷いな。良いんだ、嫌そうな顔だって可愛いモンじゃないか。出来れば懐いて欲しいけど、多分私がどうにかならないとだと思うから諦める。けどいつかは納得させて、絶対友達になって貰うんだぞ!ああ、顔がにやける。ごめん完二引かないで、大体ね、お前が可愛すぎるのが悪いんだよ。私の所為じゃないんだよ。罪無いよ。もう本当可愛いんだって。

「あのね完二」

「…なんスか?」

「そろそろ自分の可愛さを自覚するべきだと思うんだ」

「……すんません、良く聞こえなかったんスけど」

「そろそろ自分の可愛さを自覚するべきだと思うんだ」

あ、聞き間違いじゃなかった、みたいな顔された。だめだ。それ凄く可愛い。眉間のね、皺が寄るところも可愛い。額の傷も、ピアスも、ちょっとダサいTシャツも。全部完二の可愛さを引き立ててると思う。偶に敬語じゃなくてタメになるのも。

「だって」

「…はあ」

「だってそんな可愛いんじゃ襲われちゃうよ」

「、あ?」



可愛い子は愛でるべき
(誰に?そんなの、私とかさ!)








予想以上にしつこい上に気持ち悪う。
完二は可愛いけど…これはドン引きだ。
自分で書いた癖にとか言わないで下さい、ちょっと愛が爆発しただけなんだから。






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