Love Call! | ナノ

13












「学園祭…はなむーのクラス何すんの?」

「ごーこん」

「ゴーカン?」

「なんでだよ!!!ご、うか…ってちげぇええ!」

「うっわ花村くん変態。やだわあ」

「お前が言わせたんだろうが…!」

「えっ違うよう。失礼だなあもう。なに?ごう…」

「こん。合コン」

「へえ。随分大変なのにしたね。私行かないよ」

「えっ」

「えっ」


うわデジャヴ。この間、足立さんともこんな会話したよ私。花村くんと足立さんは同レベル…?いや、精神年齢が一緒…?いやいや、だって足立さんは子供嫌いだし。ないない。って言うか私何で足立さんの話してんの?意味分かんない。…で。うん。でね。合コンかあ、人集まるのかなあ。だって高校だよ?たくさん来たら凄い面白いだろうけど、集まらないような気がするなあ私は。私は自惚れじゃ無く足立さんは嫉妬深いイメージ有るしボコボコに…想像したくないなあ。されるような気がするよ。うう怖い。それは良いんだけどね、そう言えばりせちゃんたち以外知らないんだもんね。そうかー…けど教えるのも面倒だしいっか。うん。


「行かないよ?」

「マジか…」

「うん。てかほら、私演劇出るし」

「マジすか!」

「えっうん。康と一緒にねー」

「康…名前呼び捨て…」

「大丈夫?ちょっと変だね花村くん。…もう直ぐ時間じゃない?」


どんよりしている花村くんに構っている暇は無いので、私は演劇をする体育館に行こうと思う。あれだよ、ジュリエット。私は演劇部だもの、マッジピカイチな演技…はしないけどね。取り敢えず、迷惑掛けないようにしたいと思います。康はいいお友達だから、気楽にするよ。腕時計を見たあとに、ああやっぱりもう時間だ。ぽんぽん、と何回か花村くんの肩を叩いて、顔を上げた花村くんの表情が真面目で吃驚した。本気で驚いた。見たことのない顔をしていて、一体誰かと思った…何て事は無いけど。肩をガッと掴まれて、いつもみたいにふざけようとしたら、花村くんは顔を真っ赤にした。え、何?


「…好きだ!頑張れ!」

「え?うん、頑張る。花村くんもがんばれ」

「おう!」


ぶんぶんと手を振って足早に、走り去っていく後姿を見送る。好き?劇が?何顔真っ赤にしてたんだろう。似合わないから恥ずかしかったのかな。変なの。別に良いけど…あ、もう間に合わないじゃない?!やばい、もう走…いいや、大丈夫大丈夫。と思って余裕こいてたら康が迎えに来ちゃったよ凄い形相してるよ!うわああこわっこわいよ!バスケしてるんだからその、気迫って言うの?本当に怖いんだよ康!!


「藍花!!!ばかっもう馬鹿!!」

「はい済みません!ほんとごめんなさいうだうだしてました!」

「わかったもう良い!いくぞ!」

「はい!」


ああ、ごめんね康。






「…そうじゃないの、ハムレット!お止めなさい!」

「何を言う!お前が言ったのでは無いか!」

「違うの、違うのよハムレット!お願い言うことを聞いて!」

「止めるなジュリエット!私は行かねばならんのだ…」

「おお、ハムレット……」




「お疲れー」

「つかお前マジ別人だな」

「うるさい長瀬。私は七変化の間人だぞ」

「いや誰だよ漢字間違ってんだよ馬鹿。魔人だろ」

「うるさい長瀬。」

「俺何も言ってねえけど?!」


演劇が終わった後、私は豪華なドレスを引き擦りながら舞台裏にさがった。ハムレットに成り切った康がイケメン過ぎて、途中声が震えたのは秘密だ。いや康のあの低い声が合い過ぎるって言うか、ね!はまり役だと思うよ。凄く格好良かったし。本人はハムレット嫌がってたけど、私は凄くよかったと思う。寧ろ私のジュリエットはどうして私なのか分からないし。演劇部だから?やだなあ、おお、とか言うと思わなかったよ。いやいいんだけど。って言うかね、客席に足立さんみたいなスーツが居たのは気の所為なんだよね?なんかボサボサ猫っ毛の…そっくりさんかな?いやいやいや。ちょっと待ってよ。あんなガン見してきた私が見間違える訳無いじゃないか。あれ絶対足立さん…じゃないよ絶対。絶対違うってだって見られたくないもの!!


「藍花ちゃん」

「違う違う違う違う違う違う違う違う違う…」

「藍花ちゃん?」

「違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違うちが」

「可愛かったよ」

「黙らんかい偽物がァアア」

「ええっ偽物じゃないんだけど!?何で?」

「だって足立さんはそんな事は言わないもの…!」

「ちょっと君失礼にも程が有るよ」

「…何で見に来てるんですかあ、何も言ってないのに…」

「だって劇やるって言ってたから(月森くんが)。行こうかなあ、って」

「馬鹿ですね…(月森が)」

「まあまあ。で、もう終わったの?」

「あ、はいまあ。全部。あとは自由じか…」

「じゃ、一緒に行こうか」

「はあ」


また手を取った足立さんは、私を引いて外へ連れ出そうとした。けど、まだドレスのままなのを思い出して、私は力を込めて踏ん張った。ぐっ。ぐぐっ。


「済みません着替えさせてください」

「これからミスコン…だっけ?あるんでしょ?そこで着替えればいいじゃない」

「ちょっ…終わったの?って聞いて置いて何で知ってるんですか!」

「全部チェック済みだよ」




何処情報ですか
(月森マジ爆発しろ)






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演劇は全部ねつ造ですすみません…








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